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第4回:部屋に合わせて形を変える、パイオニア「HTZ-373DV」サラウンドで北京五輪を堪能する(1/2 ページ)

» 2008年08月06日 18時54分 公開
[野村ケンジ,ITmedia]

 パイオニアの「HTZ-373DV」は、DVDプレーヤーと5.1チャンネルサラウンドシステムがセットになった製品。これ1つでDVDビデオからデジタル放送のサラウンド音声、ポータブルプレーヤーやCDといったステレオ音源のバーチャルサラウンド化まで、お手軽に本格サラウンドを楽しめる。

photo DVDプレーヤーと5.1チャンネルサラウンドシステムがセットとなったパイオニア「HTZ-373DV」。サラウンドスピーカーは約10センチ四方と比較的コンパクト。サブウーファーも幅216ミリと設置場所を選ばない

今回取り上げるサラウンド製品のラインアップ

メーカー 機種名
ソニー 第1回:部屋いっぱいのサラウンド感――ソニー「HT-CT100」
ソニー 第2回:小粒なのにピリリ、“ゴルフボール大スピーカー”のソニー「HT-IS100」
パナソニック 第3回:音を手軽にアップグレード、パナソニック「SC-HTR210-K」
パイオニア 「HTZ-373DV」
オンキヨー WAVIO「GXW-2.1HD」
ヤマハ 「YSP-600」
niro1.com NIRO「NS-600」

製品の特徴

 メインスピーカーは、約10センチ四方の比較的コンパクトなサイズ。音質的な向上をねらい、後方に向かってラウンドしたケースを採用しているため、実際の数字よりもさらに小さく見える点は悪くない。そのなかに納められているスピーカーは、6.6センチ口径のフルレンジユニット。小口径+フルレンジというデメリットを解消するため、エッジに発泡ゴムを使用するなどの工夫を施し、明瞭(めいりょう)なサウンドを実現しているという。

photophoto メインスピーカーは後方に向かってラウンドするエンクロージャーを採用。音質的にも効果はあるが、見栄えもする(左)。サブウーファー(右)

 一方のサブウーファーは、こちらもエッジに発泡ゴムを使用した16センチユニットと、バスレフダクトを底面側に搭載。これによって設置場所の環境に左右されない、豊かな低音再生を獲得している。

photo 本体ユニットとなるDVDプレーヤー。アンプやFM/AMチューナーなどを内蔵しながらも、高さ60ミリという薄型サイズを実現している

 DVDプレーヤーを兼ねたセンターユニットは、FM/AMチューナーや5.1チャンネルぶんのパワーアンプを搭載しながらも、420(幅)×60(高さ)ミリと一般的なプレーヤーと変わらないサイズ。この大きさであればまず置き場所に困ることはないだろう。またDVDビデオの480p映像を1080pにアップスケーリングする機能も搭載。ディスプレイとHDMI端子で接続して、DVDビデオをよりキレイな映像で楽しむことができる。

設置性

 この製品の最大の特徴は、なんといってもスピーカー設置バリエーションの豊富さだろう。メインスピーカーは、約10センチ四方のものがフロント左右、サラウンド左右、センター用として2つの合計6個が用意されている。このうちセンターが2つ、というのがキモになっているのだが、一般的な位置にスピーカーを配置するだけではなく、ディスプレイの両脇にフロント左右とセンターを2段重ねで設置したり、サラウンドスピーカーも重ねて3段にしてフロントサラウンドシステムとして活用することもできるのだ。

photophotophoto スピーカーセッティングの具体例。ディスプレイの左右にフロント/センター/サラウンドを3つ積み上げるバーチャルサラウンド(左)に加えて、センタースピーカーを中央に置いたバーチャルサラウンド(中)、リアスピーカーを後方に置きフロント/センターをテレビ横に積み上げたリアルサラウンド(右)など、HTZ-373DVならではのユニークな配置が可能となっている

 こういった設置の自由度の高さはうれしい限り。部屋の後ろ側まで配線できない環境であればディスプレイの両脇に3つずつ積み重ねてフロントサラウンドにすればよいし、「リアスピーカーは置けるけどセンターが邪魔」という人はディスプレイ両脇に2段重ねにすれば良い。もちろんリアル・サラウンドを構築したいという人は、ベストポジションにスピーカーを設置することもできる。スピーカーのサイズがそれほど大きくないため、理想的な位置における環境も決して少なくないはずだ。

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