CEATEC JAPAN 2008の3日目、10月2日にはBlu-ray Disc Association(BDA)がカンファレンスを開催した。規格争いの終結した新世代光ディスク「Blu-ray Disc」について現状が報告され、デジタル・メディア評論家 麻倉怜士氏の司会でパネルディスカッションが行われた。
まずはパナソニックの小塚氏がBD規格の状況について説明した。物理/論理の規格書は6倍速BD-Rで完成し、規格としてはほぼ固まった状況だという。「規格はほぼ固まり、これからはアプリケーションとソフトの充実を図る時期。年末には台数も、対DVD比の約半分まで達するだろう」(小塚氏)
また、中国においてもパイオニア/ソニー/パナソニックの3社がプレーヤーを出荷済みであるほか、7月に中国・青島で行われた展示会「SinoCES」では中国メーカー6社がBD機器を展示、アジア全域でも計62社がBDのライセンスを取得しており、アジア全域でも普及が進んでいると紹介した。
規格争いが終結した現在、小塚氏がBDの発展方向として掲げたのは、「DVDとの違いが一目で分かる特徴を押し出す」こと。高画質・高音質はもとより、ゲーム機能やネットワーク対応などの新機能を、DVDとの違いが分かりやすい特徴としてハリウッドスタジオとの協業で紹介してゆき、DVDからBDへの移行を促進する考えであると述べた。
パネルディスカッションが始まる前段、ハイビジョン・ラバーでありエアチェックマニアの麻倉氏は「BDは人生を変える」と言い切った。麻倉氏はこれまでもにもさまざまなメディアでエアチェックを行い、そのほぼすべてを保存しているが、VHSに至ってはほとんどが2度目の再生をされないまま保管されているという。しかし、「BDは再生の楽しさを感じさせるメディア」であり、現在では空いた時間のすべてをBDでのエアチェックに当てているという。
これまで録画することは「いつでも見られる権利」を得ることで、それは素晴らしいことことだと思っていた。確かにD-VHSの画質も素晴らしかったが、BDはディスクなので見たいときにすぐさま見ることができる。BDと出会って何度も録画したディスクを見直すようになった――これは“革命”だと、麻倉氏はBDの素晴らしさを力説した。
麻倉氏は自宅のシアタールームで「エアチェックBD鑑賞会」を開催し、その感想をノートに書いてもらっている。その一部が紹介されたが、そこには「見れば見るほど画質の高さ、映像の力強さが感じられます」「目からうろこでした」「単なるアイドルだと思っていましたが、ジャズの曲調を理解していないと出せない自信が見えました」「忘れていたパッケージメディアの重要性を改めて認識したと思います」などといったコメントが並んでいた。
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