ダビング機能も基本的には従来通り。BDメディアへはTS、MPEG-4/AVC録画した番組を高速ダビングが可能で、DVDメディアへもMPEG-4/AVC録画した番組ならAVC REC規格で高速ダビングが行える。もちろん両メディアへMPEG-4/AVCで再エンコードしながらの等速ダビングもサポート。VR録画した番組をBDメディアにダビングするといった場合は等速になるが、デジタル放送の録画に限ればMPEG-4/AVC録画をサポートする本機でVR録画を行うメリットはないし、ダビング10への対応により、あえてコピーフリーのアナログ放送を録画するメリットも薄らいだはず。この点に関しては不満点として挙げる必要はないだろう。
ダビング操作は、番組選択後に順番の入れ替えが可能になっているなど柔軟性は高いが、録画番組一覧から1番組ずつしか選択できない点は結構面倒だ。せっかくユーザー別や録画予約単位での録画番組一覧なども採用しているのだから、複数の録画番組を一括選択できるようにしてほしい。
この冬のトレンドといえるMPEG-4/AVC長時間録画モードの強化は、本機も例外ではない。ただし、同機の場合は録画モードを追加するのではなく、MPEG-4/AVCの3つの録画モードであるAF/AN/AEモードのうち、AEモードのみを従来の約5.5Mbsから約4.7Mbpsにまで引き下げる形で対応している。4.7Mbpsといえば、VR録画のSPモードとほぼ同等のビットレートであり、ハイビジョン解像度のままAVC RECで1層DVDメディアに2時間のダビングが可能になったメリットは大きい。
では、録画画質はどうだろうか。これまでに取り上げた他社の2008年冬モデルと同じ条件でMPEG-4/AVC録画を中心に画質のチェックを行ってみた。
全体としてはバランス指向で情報量をとくに欲ばっている傾向は感じない。MPEG-4/AVC録画はビットレート相応に情報量が減り、エッジも順当に甘くなる。AEモードに関しては残念ながら従来モデルとの直接比較はできなかったが、ブロックノイズが気になることはなく、ハイビジョン映像らしさは十分に保っている。さすがに画面全体が高速にパンするようなシーンではアウトフォーカスしたような絵になることもあったが、そこからの収束も早く、スポーツ中継でもない限り気になることはないだろう。もっともANモードとAEモードのビットレートの開きが大きいので、やはり中間のビットレートもほしいとは感じる。
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