
画面内を大きな物体が動き、TS録画でもエッジの乱れなどが目立つシーンの一部。上段左からTS、AF、下段左からAN、AEの各録画モード。MPEG-4/AVC録画のほうがエッジの乱れがうまく収束して見やすく、AEモードでもグラデーションがしっかりと確保されている。ただ文字周りのモスキートノイズがちょっと目立つのは気になるところだ
風景の中を列車が横切るシーンの一部。上段左からTS、AF、下段左からAN、AEの各録画モード。電車はAEモードまでエッジの乱れも少なく、窓枠もしっかりと描画されている。ただし手前の風景の部分はANモードとAEモードで情報量の違いが大きく、ANモードでは一気にソフトフォーカスになっている本機も従来製品に引き続いてパナソニックからシステムチップの供給を受けているはずだ。MPEG-4/AVCでの画質がバランス指向な点は同じシステムチップを使うDIGAとも似た傾向はあるが、本機の方が全体に“見やすさ重視”とも感じる。ただTS録画でも少々ソフトな印象があるので、エンコードというよりもノイズリダクションの強度など、再生系のポリシーの違いとも感じる。エッジのきいた絵作りが好みの場合には画質調整を行ってみると良さそうだ。
編集機能に関しては相変わらずで、部分削除と番組分割のみ。またプレイリストもサポートせず、高度な自動チャプター機能を搭載しているのに、応用までは考慮されていない点が残念だ。もっとも、これは同社が想定する購買層がそれを求めていないという判断なのだろう。
DVR-BZ110はスペック面から見れば明らかにDVR-BZ100のマイナーチェンジで、地味な新モデルに見える人も多いだろう。実際カタログ上の機能強化点は多くないし、リモコンが簡略化されるなど、機能を削減してコストダウンを図った製品ということもできてしまう。
とはいえ、AEモードのビットレートを抑えたことで1層DVDメディアに2時間のハイビジョンダビングが可能になった意味は大きいだろうし、オートカットi再生を積極的に利用できるようにユーザーインタフェースを改良した点も評価したい。せっかくの機能も使ってもらわなければ意味がないのだから、このくらい積極的で良いはずだ。そもそも新機能や改良点が少ないのも、従来モデルとなるDVR-BZ100が2番組同時録画での高度なオートチャプターや豊富な時短再生機能など、すでに機能的に充実していたからともいえる。
決して派手さはないが、意義の大きな改良を果たしたDVR-BZ110。トレンドになりつつあるネットワーク連携は一切搭載していないが、これらはあくまでBDレコーダーとしては付加機能。HDDが250Gバイトという点は少々心もとないが、録画番組を効率よく見たい、あるいは無駄なくBD/DVDメディアに残しておきたいが面倒な作業はしたくない、といった層には魅力的な選択肢になるだろう。
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三菱初のBDレコーダー「DVR-BZ200」を検証する(1)Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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