使用する前に、まず初期設定を行う必要がある。電池は付属しており、電池カバーの絶縁シートを抜くとすぐに使用可能だ。絶縁シートを抜いたらリセットスイッチを押して、時計の時刻を設定する。用意されているボタンはセレクトボタン、決定ボタン、キャンセルボタンの3つだが、本体には各ボタンが何なのか表示がまったく書いていないので、正直分かりにくい。使っているときに、どのボタンを押せばいいのか分からなくて困ったことが何度かあった。
時計を設定したあとは、初乗り料金の設定を行う。デフォルトでは710円になっているので、自分の住んでいる地域のタクシー料金と同じ設定にするといいだろう。これが終わったら、次は体重と歩幅の設定だ。歩幅はふだんのペースで歩いた場合のつま先からつま先までの距離を測る。体重と歩幅については、ゲーム中に修正できないので気をつけよう。
設定がすべて終わったら、さっそく歩いてみよう。クリップを腰のあたりにひっかけて歩くと、液晶画面が自動的に歩数および料金表示になり、歩数をカウントし始める。歩数をカウントするごとに、画面下のタクシーのアイコンが点滅する。特定の歩数に達すると料金メーターの表示が変わり、歩幅×歩数の距離が2キロメートルまでは初乗り料金で、それ以降は280メートルごとに90円が加算される。ちなみに歩数の最大は99万9999歩で、料金メーターの最大は9万9990円だという。
なお、料金が加算される50歩前から、下部のメーターのタクシーアイコンが変化して、加算が近いことを知らせてくれるので、キリのいいタイミングで終わりたいときには便利だ。また、時速5キロメートル以上で歩くと高速割増になったり、休まずに20分以上走ると長距離割増になったりする。2つの割増が組み合わさって適用される場合もあり、その場合は料金の加算のペースがかなり速くなる。なお、液晶表示は消費カロリーが分かるモードも用意されており、過去7日間の消費カロリーを見直せるようになっている。料金や歩数についても、過去7日間のデータを見直すことが可能だ。
実際に歩いてみたが、料金が表示されるというのはけっこうモチベーション向上につながることに驚いた。音楽も聴かずただ歩いているだけなのだが、タクシーウォーカーの画面を頻繁にチェックしながら歩いていると、「おお、とうとう1000円突破だ!」などとブツブツいいながら1人で盛り上がれるのだ。まあハタから見たら少しアブない人に思われるかもしれないが。
運動不足解消のためにウォーキングでもやってみようと考えている人は、始めるきっかけとしてこのタクシーウォーカーはけっこう役立つと思われる。例えば飲み会で夜遅くなり、タクシー乗り場に行列ができてしまったようなとき、サッとこれを取り出して腰に付けてさっそうと歩いて帰れば、節約した金額も分かることだし、運動後の心地よい達成感が味わえるだろう。忘年会や新年会で忙しくなるこれからの季節、ぜひ試してみてはいかがだろうか?
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