日本ヒューレット・パッカードは2月18日、プリンタ製品のデモスペース「HP Printing Experience Center TOKYO」を開設した。個人向けプリンタからビジネス向けソリューション、商業印刷機まで幅広い製品の展示と実演を行う。場所は東京都杉並区にある同社高井戸事務所の研修センター内だ。総面積は約250平方メートル。
同センターは製品ジャンル別にゾーンが分けられ、同社の最新プリンタ、および各ジャンルに応じた主要アプリケーションソフトをインストールしたPCが設置されている。ゾーンは、一般企業におけるプリンタ環境を想定した「Enterprise Printingゾーン」、リビングや小規模事務所でのワイヤレスプリント環境を試せる「SOHO/Home Printingゾーン」、デジタル商業印刷機をデモンストレーションする「Production Printingゾーン」、グラフィックス向けの大判プリンタを扱う「Technical/Graphics Printingゾーン」の4つだ。
主に法人向けのデモスペースで、利用するには予約が必要。Production PrintingゾーンとGraphics Printingゾーンは専用窓口もしくはホームページにて受け付け、Enterprise PrintingゾーンとSOHO/Home Printingゾーンは同社営業経由での受け付けとなっている。
同社イメージング・プリンティング事業統括 グラフィクスビジネス統括本部 ビジネス推進&製品本部 本部長の小池亮介氏は、「HPの非常に幅広いプリンタ製品群を展示するスペースはこれまで分散していたが、一堂に会したセンターを開設することで、イメージング・プリンティング事業の全容を伝えられるようになった。最新のプリンティング技術を実際の稼働状況に近い環境で体感できる点に注目してほしい」と同センターについて語る。
なお、同社は2011年に東京都江東区に本社を移転する予定だが、同センターの移転も検討しているという。
デジタル商業印刷機「HP Indigo Digital Press 5500」を中心に展示。顧客が持ち込んだデータを印刷して品質を確認できる。また、小ロット印刷におけるコストの低さ、設定変更の容易さ、可変データ印刷への対応といったデジタル印刷のメリット、製品の導入事例、実際の印刷サンプルなどを紹介する。
「HP Designjet z6100」をはじめ、CAD、GIS(地理情報システム)、グラフィックス用の大判プリンタを常設。顧客が持ち込んだデータを印刷し、出力速度や画質のチェックが可能だ。多数のサンプルデータと純正用紙をそろえている。
液晶一体型デスクトップPCの「HP Touchsmart PC」と、個人向けインクジェット複合機の「HP Photosmart C6380/C4580」、モバイルプリンタの「HP Officejet H470」をリビングルームを模したスペースに展示。無線LANやBluetoothを利用したワイヤレスプリント、オンラインフォトサービスの「Snapfish」、Webページのレイアウトを編集して印刷できる「HP Smart Web Printing」を利用できる。
家庭でのプリント環境を想定したゾーンだが、一般向けに開放されたショールームというわけではなく、利用するには同社営業部経由での事前予約が必要になる。実際は、ほかのゾーンでの出力待ち時間などに使われるケースが多いという。
「HP LaserJet」シリーズなどのビジネス向けプリンタや複合機を試用できるスペース。同社のプリンタ(一部他社製品も対応)をネットワーク経由で一元管理できるソフト「HP Web Jetadmin」や、ICカードによるセキュリティ印刷など、顧客の要望に応じたコンサルティングや実際に環境を構築しての製品デモを行う。中央にテーブルを配置しており、プレゼンテーションや小規模のセミナーにも対応できる。
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