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マイチェン? 実は大きく変わった“AQUOSブルーレイ”(2/2 ページ)

» 2009年03月27日 20時29分 公開
[芹澤隆徳,ITmedia]
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BDディスク予約を新搭載、番組開始時間の追従も可能に

 録画機能にも大きな変更が加えられた。まず、毎週/毎日予約では、番組表の前後2時間を参照することで、番組開始時刻の変更にも追従することが可能になった。またラ・テ欄形式の番組表は、BDレコーダー一体型のAQUOS「DXシリーズ」と同じ左側に予約情報が縦に並ぶスタイルに変更されている。リモコンの「前」「次」ボタンを押すと番組表のページ送りができるようになり、番組のチェックが素早く行える。

 また録画中のマルチタスク性も向上。例えばAVC録画時でもHDD内の番組を再生可能になったほか、2番組同時録画や再生中でも高速ダビング(AVC変換を伴わない)が行える。「これは他社でも実現できていないはず」(同氏)。

 DXシリーズと同じ「BDディスク予約」もサポートした。これは、録画予約情報をBD-REディスク自体に書き込むというもの(→“Blu-ray内蔵”が「AQUOS」にもたらしたもの)。ディスクをほかの部屋にあるDXシリーズやAQUOSレコーダーに持って行けば、予約情報を移動するだけで予約が完了する。つまり、リビングルームのAQUOSレコーダーで予約を行い、そのメディアを機械の操作が苦手なおじいさんやおばあさんの部屋に持って行けば、手間なく確実に録画予約が行えるという。家庭内サポートに忙しいお父さんたちには便利な機能だ。

 「今回の新製品では、全機種がBDディスク予約に対応しました。これでAQUOS DXシリーズを含め、家の中で活用できます」(伊藤氏)。

photophoto 録画予約情報を書き込んだBD-REディスクをAQUOS DXシリーズに入れ、予約情報を移すことができる

 再生時の使い勝手も向上している。例えば100倍速サーチの新搭載。またリモコン操作時には、「30秒送り」「10秒戻し」が6回までバッファされるようになった。つまり、6回連続して30秒送りを押せば、3分間とばすことができる。

photophoto リモコン。再生系ボタンが畜光式になった

 AQUOSと組み合わせた際に画質を自動調整する「AQUOS純モード」も進化した。BD-ROM再生時に、自動的にAQUOSの表示モードをドット・バイ・ドットに変更し、BDの画質をロスすることなく楽しめるという。ただし、対応するAQUOSは今後発売される製品となる。

 もう1つの新機能は、AVCHD方式のビデオカメラからUSB経由で動画を取り込む機能。ビデオカメラを接続すると、録画ファイルをサムネイル表示。サムネイルで内容を確認できるほか、複数のファイルを選択して一括取り込みを行うことも可能だ。「複数のファイルを一度に取り込んだ時、HDD上では1つの動画+チャプター分割という形になります。ですから、簡易編集としても使えるでしょう」(伊藤氏)。

photophoto AVCHD方式のビデオカメラからUSB経由で動画を取り込める

ネットワーク関連機能は?

 さまざまな新機能を加え、使い勝手を向上させたAQUOSレコーダー。ただし、他社が競って搭載している「アクトビラ」や携帯電話からのリモート予約、DLNAサーバ機能といったネットワーク関係の機能追加は見送られた。この点について伊藤氏は、「今後の検討項目」としながらも「実際にユーザーがどこまで使っているか? といえば、(シャープが想定する)ビデオデッキからの買い替えユーザーが使うとは思えません。まず、昔の“テープの貸し借り”のように、BDディスク予約でだれでも使えるようにしたい」と話す。

 ただし、録画番組をポータブル機器で持ち出し、外出先で楽しむことに関しては、「将来の拡張」として今回の新製品でもサポートすることを明らかにした。詳細は次の発表を待たなければならないが、前面のUSB端子を利用して携帯電話などを接続し、AVC録画した動画を転送するスタイルになる模様。「機能追加と対応機器については、サポートページで告知する予定です」(同氏)。

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