ITmedia NEWS >

パンケーキが似合う薄型マイクロフォーサーズ――パナソニック「DMC-GF1」レビュー(3/4 ページ)

» 2009年10月15日 11時01分 公開
[永山昌克,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

デジタル補正で各種収差を徹底除去

 撮像素子は、4/3型1210万画素のLive MOSセンサーで、画像処理には「ヴィーナスエンジンHD」を採用する。初期設定の画質は、シャープネスと彩度をほどよく高めた見栄え重視の傾向だ。フィルムモード機能によって、より鮮やかな色や落ち着いた色にも変更できる。感度はISO100〜3200に対応。ISO800を超えるとざらつきが目立つが、4/3型センサーの高感度画質としては良好なレベルといえる。

 ちなみに、発色傾向は同社のこれまでのマイクロフォーサーズ機に似ているが、高感度のノイズ低減処理は、従来機DMC-G1ともDMC-GH1とも異なる。DMC-GH1に比べた場合、全体のざらつき感は多いが、スジ状のノイズはあまり見られない。

 動画は最大1280×720ピクセルのHD記録で、記録形式は「AVCHD Lite」と「Quick Time Motion JPEG」の2つを選べる。フルHDには対応せず、音声がモノラルになるなど動画のスペックはDMC-GH1よりもやや低い。

 以下の作例では、単焦点パンケーキレンズ「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」と高倍率ズーム「LUMIX G VARIO HD 14-140mm/F4.0-5.8 ASPH./MEGA O.I.S.」の2本を使用したが、どちらも四隅までシャープに描写できている。光学補正に加えてカメラ内でのデジタル収差補正が加わるため、歪みや色ズレなどもほとんど気にならない。また、新発売の単焦点パンケーキレンズは解像感が高く、逆光にも強い。開放値が明るいので、APS-Cサイズの一眼レフ機に比べてマイクロフォーサーズ機が苦手とされるボケの表現も楽しめる。

 DMC-GF1は、携帯性と操作性、多機能性を兼ね備えたカメラだ。コンパクトデジカメの感覚で気楽に持ち歩きながら、4/3型センサーならではの高画質とレンズ交換による自由度を味わいたい人にお勧めできる。

photo 撮影モード:絞り優先AE、絞り:F1.7、シャッター速度:1/200秒、感度:ISO200、WB:晴天、フィルムモード:スタンダード、焦点距離:20mm、レンズ:「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」
photo 撮影モード:絞り優先AE、絞り:F1.7、シャッター速度:1/640秒、感度:ISO200、WB:晴天、フィルムモード:スタンダード、焦点距離:20mm、レンズ:「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」
photo 撮影モード:絞り優先AE、絞り:F8、シャッター速度:1/500秒、感度:ISO100、WB:オート、フィルムモード:スタンダード、焦点距離:20mm、レンズ:「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」
photo 撮影モード:絞り優先AE、絞り:F4、シャッター速度:1/160秒、感度:ISO200、WB:晴天、フィルムモード:スタンダード、焦点距離:20mm、レンズ:「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」
photo 撮影モード:絞り優先AE、絞り:F6.3、シャッター速度:1/125秒、感度:ISO100、WB:オート、フィルムモード:スタンダード、焦点距離:20mm、レンズ:「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」
photo 撮影モード:絞り優先AE、絞り:F4、シャッター速度:1/80秒、感度:ISO200、WB:晴天、フィルムモード:スタンダード、焦点距離:20mm、レンズ:「LUMIX G 20mm/F1.7 ASPH.」
photo 撮影モード:絞り優先AE、絞り:F4、シャッター速度:1/5秒、感度:ISO200、WB:オート、フィルムモード:スタンダード、焦点距離:14mm、レンズ:「LUMIX G VARIO HD 14-140mm/F4.0-5.8 ASPH./MEGA O.I.S.」

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.