エニーズ・インターナショナルが販売する「リヒター・オートコンフォート」シリーズは、iPhone/iPod用の車載マウントステーとホルダーのキット。iPhone/iPodやデジカメなどを設置して楽しむことができる。
同シリーズは、あらゆる車種に適合する車載マウントキットが特徴で、自動車だけでなく、自転車用のマウントも多くラインアップしている。今回は、自転車用マウントの中から「リヒター・バイシクル・マウント 1」と「リヒター・バイシクル・マウント 3.1」を紹介したい。
「リヒター・バイシクル・マウント 1」および「リヒター・バイシクル・マウント 3.1」は、自転車にホルダーとカメラ・マウントを設置するためのマウントシリーズだ。
「リヒター・バイシクル・マウント 1」は、ハンドルなどにダイレクトに機器を取り付けるためのマウント。固定するネジは、マイナスドライバーで着脱できるので便利だ。ハンドルの直径に応じてスペーサーを挟み、ベースの位置をあわせたらネジを締めて固定する。このようなスタイルの場合には、ハンドルのセンターに近い位置に固定するのが良いように思った。
「リヒター・バイシクル・マウント 3.1」は、フレームなどに固定し、グースネックによって自由に角度や向きを変えることができるマウント。こちらもハンドルの直径に応じてスペーサーを挟み、ベースの位置をあわせてネジを締めるタイプだが、六画レンチを使用して固定する必要がある。今回は、センター寄りに設置したが、グースネックなので比較的設置場所は自由に選べると思う。
早速、iPod nano 5G/iPhone 3GSをマウントしてみた。ホルダーは、「リヒター・ミニ・グリッパー 4」および「リヒター・ミニ・グリッパー」を使用。「リヒター・ミニ・グリッパー 4」は、左右のアームに機器の飛び出し防止ガードが付いており、ホルダー平面に対して垂直方向に飛び出してくる機器の脱落を防ぐことができる。今回は、「リヒター・バイシクル・マウント 3.1」に「リヒター・ミニ・グリッパー 4」を設置し、iPod nano 5Gを搭載して車載カメラとして使用する。一方の「リヒター・バイシクル・マウント 1」には「リヒター・ミニ・グリッパー」を組み合わせ、iPhone 3GSを搭載してサイクルコンピュータとして使用した。
自転車にマウントする際に懸念されるのは、振動やなにかの衝撃でマウントした機器が脱落してしまうという突発的な事故だろう。「リヒター・ミニ・グリッパー 4」でも脱落防止措置は施されているが、自転車での走行を想定するとやや心もとない。こうした場合に便利なのが、テンションの高いゴムバンドで機器をしっかりとホールドする「リヒター・セキュア・バンド・アダプター」だ。以前のレビューの際にこのような製品があると良いとフィードバックしたが、さっそく製品として反映された点を評価したい。
今回、サイクルコンピュータとして使用したのは、iPhoneアプリ「BikeMateLite icon」だ。無料のLite版ながら、速度(時速)、(行程の)平均速度、走行時間、ルートのプロット、そしてそれらデータの保存なども行える。走行距離や時速から割り出した消費カロリー計算も行えるので、ワークアウトとしてサイクリングを行っている人にも使えるかもしれない。
iPhoneをセンターに設置したので、うまく角度を調整すれば、走行中に速度を確認できる。下り坂などでは、思わぬスピードになることもあるが、速度が分かれば早めにブレーキをかけて速度を落とせる。当然のことながら、走りながらの操作は危険なのでしないようにしたい。また、「BikeMateLite icon」使用時は音楽再生はできないが、走行中にヘッドホンで音楽を聴くのは大変危険なため、むしろこの仕様は正しいように思う。また、このアプリを使用しない場合でも、ヘッドホン、イヤホンを着用して自転車に乗るのは、改正された「交通の方法に関する教則」で「ヘッドホンの使用等による周囲の音が十分聞こえないような状態での走行をしないようにすること」と明記され、禁止されているので、厳に控えたい。
iPhone 3GSなどの登場により、iPodシリーズの存在感が薄れてしまっているが、iPod nano 5Gは小型軽量のムービーカメラとしても非常に良くできている。今回「リヒター・バイシクル・マウント 3.1」と「リヒター・ミニ・グリッパー 4」に搭載してムービーを撮影してみたが、ブレも少なく安定した撮影が行えた。三洋電機「Xacti」を設置したときは、大きな段差を越えた際などにカメラの重みでグースネックが振動してしまうこともあったが、iPod nano 5G程度の重さであれば問題なく保持できるようだ。
リヒター・オートコンフォートシリーズは、マウントとホルダー、アダプターを自由に組み合わせることで、自分の用途に最適なマウントシステムを構築することができる。マウントやホルダーそれぞれの価格も安価で、1セットで4000円前後とリーズナブル。機器を更新したり搭載する車両などが変更になってもその部分だけ買い直せば良いのでコストパフォーマンスも良いと思う。
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