「ATH-PRO700」は、一般的にDJモデルと呼ばれる、プロスペックのオーバーヘッド型ヘッドフォンである。MK2となった新モデルでは、高耐入力と高音質再生を誇る53ミリ大口径ドライバーユニットを搭載しつつチューニングを施すことで、音質的に大きな進歩を遂げている。
特に低域に関しては、量感や音質改善などが行われ、太さのある低音を実現たという。また軽量化を推し進めるなど、随所にわたりスペックアップが推し進められているのも注目だ。ケーブルは、メインテナンスや交換が手軽に行える着脱式を採用する。ケーブルはDJ用カールコードとポータブル用ストレートコードの2タイプが付属する。
機能美ともいえるDJ系ならではのスタイルは好みの分かれるところだが、存在感は結構あるし、オシャレな使いこなしもできそう。DJユースらしく、片側に50度、もう片側に90度回転するハウジング部は、さらに折りたたむこともできるため収納性は高い。ヘッドバンドの締め付けは比較的強めで、これもプロ使用ならでは。そのかわり音漏れはほとんど感じない。屋外で普通に使用しても平気だ。
なんだDJ系かと侮るなかれ、音楽観賞用としても充分満足できそうな、ストレートかつメリハリに富んだサウンドが堪能できる。全体をバランスよくフラットに聴かせる、DJ系ならではの基本はしっかり押さえつつも、幅広いユーザーや様々な曲調にも応じられるよう、より体力を底上げしたイメージだ。
そのおかげもあって、ロックやジャズなども、かなり臨場感ある演奏を楽しむことができる。自慢の低域は、単に量感が多いというよりも芯をしっかりさせたイメージ。最低域までの伸びも充分にあるので、中域を過度にスボイルすることがない。なかなか絶妙なバランスだ。
音質評価項目 | |
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解像度 | (粗い−○−−−きめ細かい) |
帯域幅 | (ナロー−−−○−ワイド) |
帯域バランス | (低域重視−○−−−フラット) |
音色傾向 | (ウォーム−−○−−クール) |
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