今年も残すところ、あとわずか。2010年最後の「デジタル閻魔帳」は、AV評論家・麻倉怜士氏がこの一年を振り返り、特に印象に残ったモノをハード・ソフト問わずにプライベートにランキング形式で紹介する、恒例「麻倉怜士のデジタルトップ10」。前後編に分け、カウントダウン形式でお送りしよう。
――いきなり番外ですが、普段持ち歩いているデジタルカメラですか?
麻倉氏:そうです。キヤノンの「PowerShot S95」を取り上げたいと思います。今年前半は、ソニーの“サイバーショット”「DSC-HX5V」を持ち歩いていました。HX5VはフルHD動画の撮影が可能で、撮りたいときにシチュエーションに応じて動画も静止画も撮れます。HX5も良かったのですが、今年後半になってPowerShot S95を使ってみて、個人的にとても気に入りました。
S95は、なんといっても軽くて持ちやすい。画面も大きく、操作性も良好です。そして暗い場所での撮影がキレイですね。薄暗いところでもフラッシュなしで撮影できるので、照明の演出をそのままキャプチャーできます。その場の雰囲気が写真で出せるのです。
撮影した画像は、黒が沈んで、伸びるところは伸びるというピーク感がすばらしいです。また、普通のカメラでは顔が白く飛んでしまうような近接撮影も得意ですね。フラッシュをたけば細部がしっかり出て、不自然な白トビは少なく、しかも色がのっている。人物の近接撮影や景色がうまく撮影できます。問題は暗いところでのピーク部分のオートフォーカスがやや甘いことですね。しかし、全般的には素晴らしいコンパクトです。
――次も番外です。スカパー!HDを初めて2番組同時録画できる「TZ-WR320P」ですね
麻倉氏:これも私の愛用品です。スカパー!HD対応のパナソニック製DVR(録画機能付きチューナー)「TZ-WR320P」は、HDDと2つのチューナーを内蔵していて、スカパー!初の2番組同時録画に対応しました。HDD容量は320Gバイトで、約73時間のハイビジョン録画が行えます。
以前はヒューマックス製のスカパー!HDチューナーを使っていましたが、TZ-WR320Pに変えたところ、すごく画質が良くなりました。まず、コントラスト良く、画が締まって見えます。解像感も上々。チューナーを変えただけで、こんなに画質が向上するとは感動的でした。
TZ-WR320Pは、DIGAシリーズや同社製CATV STBと同じユニフィエのプラットフォームを採用していますから、EPG(電子番組表)の動作も速く、登録したキーワードに合致する番組を自動録画する「お好み自動録画」なども搭載しています。スカパー!HDライフがより楽しくなりますので、ユーザーは一刻も早く乗り換えるべきですね。
――スカパー!HDにはさまざまな専門チャンネルがあります。お気に入りはありますか?
「ディスカバリーチャンネル」や「ナショナル・ジオグラフィックTV」「旅チャンネル」はいいですね。アクティブに役立つ情報番組と、まったりした和ませる番組の両方を楽しめます。ほかにも3D専門チャンネルの「スカチャン3D」は、Jリーグ中継やアイドルの番組を毎日放送していますし、最近は「フジテレビNEXT」も良く見ます。
最近のお気に入り番組は、「菊地成孔と大谷能生の『憂鬱と官能を教えた学校』TV」。音楽家の菊地成孔さんと大谷能生さんが講師(校長と教頭)になって、ボストンのバークレー音楽院のコードメソッドやアナリーゼ(楽曲分析)を紹介するといったマニアックな内容ですが、へんにゆるくて面白いです。私も大学でコード進行の講義をしていますが、番組では生徒も皆ミュージシャンですから、その掛け合いもユニーク。とにかく、スカパー!HDはさまざまな番組があって楽しいです。
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