覚えさせた言葉を全部忘れさせるには、目覚めのスイッチの左にある記憶消去ボタンを爪楊枝の先などでピピッという音がするまで押す。
ものまねの反応が鈍くなったり、突然動かなくなったり突然目覚めたりという症状が現れたら電池交換のタイミングだ。おなかに電池蓋があり、交換にはプラスドライバーが電池はアルカリボタン電池(LR44)3個使用。電池の寿命は新たな電池を使用して約90分(連続使用した場合)。なお、電池切れになってもそのとき覚えていた言葉は忘れないので安心してほしい。
「まねっこピーちゃん」は自分で飼うのも楽しいけれど、まねっこ機能をフル活用してプレゼントにしたいところだ。クリスマスやバレンタインデーに「愛してる」や「○○ちゃん、大好き」などの言葉を覚えさせたいところだが、発売されたのは3月末。惜しい。あえていうなら5月に母の日、6月に父の日があるので、「おかあさんありがとう」「おとうさんいつまでも元気で」といった言葉とともに親孝行に使うのもテだろう。
ピーちゃんのパッケージは鳥かごを模したブリスターパックでそのまま飾れるようになっている。1枚のブリスターを折りたたんで製品をくるむ“シェル型”ブリスターで、圧着したものではなく、テープで留めてある。したがって、製品を取り出して言葉を覚えさせた後、また元通りブリスターに収納してプレゼントに使えるのだ。憎い心配りですな。
くちばしの内側にリブ(樹脂の出っ張り)があり、変なものを食べさせたりできないようになっていたり、痛くないよう内側に向けても角をとるなど小さな子供が遊びやすいような工夫もなされている。また、おなかの「目覚めスイッチ」の横に小さな凸を付け、目の不自由な方にもスイッチの場所をわかりやすくした。ほかにも、デザインのため製品注意表示はボディではなく足の裏にしたり、自然に見えるよう上から見て羽と尾が対称にはなっていないなど、細かな気配りが小さなボディーにちりばめられている。
日頃耳にしないカワイイ声だからか、社内でピーちゃんにおしゃべりさせると予想以上に注目を浴びる。それらしく観葉植物にとまらせてみたが、なかなかいい感じではないだろうか。
ちなみに、社内で「何か言葉を覚えさせて」とピーちゃんのスイッチをオンにして、同僚の前に差し出してみたところ、「はろー」「やっほー」など文章を扱うことを生業としているとは思えない芸のなさを披露する。一方、Mobile編集部のY氏などは何を思ったか、「この(自主規制)が!」とピーちゃんをののしって周囲を凍らせた。幸いピーちゃんは華麗にスルーしたが、「かわいいものに、汚い言葉をしゃべらせてみたかったんです」という屈折した言い訳も空しく、周囲のY氏を見る目は変わった。
かと思うとLifeStyle編集部のS氏などは、「ホ○ダさん、連載原稿ください!」と切実な訴えを覚えさせている。どうやらライターさんの自宅にピーちゃんを派遣するつもりのようだ。はたしてピーちゃんは青い鳥よろしく“幸せ”ならぬ“原稿”をS氏の元に届けてくれるだろうか。
気を取り直して、2歳の娘さんがいるデザイン部のG氏にピーちゃんを託した。かわいいピーちゃんは大喜びで迎えられたと聞き、胸をなでおろしたのもつかの間、ピーちゃんに言葉を覚えさせるのではなく、娘さんのほうが「なるほどネー」とかん高い声でピーちゃんのものまねをしているという。何かが違う気がする。「対象年齢6歳以上」とあるのに今さらだが気がついた。
どうやら編集部ではピーちゃんの有効な活用法を伝授できないようだ。実はタカラトミーのピーちゃんプロモーション用のドラマ映像は涙なくしては見られない心温まる映像なのだ。同社公式サイトに掲載されているので、ITmedia編集部の冷え冷えとしたエピソードのあとはそちらを見てほんわかしていただきたい。
最後に、「ピーちゃんがピーちゃんのものまねをするとどうなるんだろう?」と思った筆者は3羽のピーちゃん同士に会話をさせてみた。その結果は下の動画をご覧いただきたい。
お聞きの通り、まねっこしあっているうちにかん高い声の意味不明な会話になってしまった。最後まで有効活用法をお伝えできず残念だが、賢明な読者の皆さんには言葉にせずとも伝わっただろう。普通に遊べば楽しく夢のあるトイだと。価格は2394円。
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