パナソニックが8月9日に発表した“ブルーレイディーガ”の2011年秋モデルは、外付けUSB HDDへの対応やマルチタスク性の向上など、大幅な進化を遂げた。アナログ停波によるデジタルレコーダー市場の拡大と将来のAVサーバー化を見越して開発した、ある意味で戦略的な製品といえるだろう。開発担当者の説明を交えつつ、詳細を見ていこう。
まず録画に関する基本的な機能として、3系統の内蔵デジタルチューナーと「スカパー!HD録画」の組み合わせによる最大4番組の同時録画に対応している。AVCエンコーダーは2系統のままだが、3番めの番組を“後から変換”することで、HDD容量の節約が可能。ここまでは従来機種と同じだ。
新機能の目玉といえるのが、冒頭で触れた外付けHDDへの対応。背面のUSBポートに同社製「DY-HD500」などUSBインタフェースの外付けHDDを接続するだけで録画容量を増やすことができる。外付けHDDは、8台まで登録が可能で、同時に接続できるのは1台まで。HDDへの直接録画や内蔵HDDからのダビングにも対応している。
USB HDDに録画する場合、録画予約の設定で録画先を「USB」に指定すればいい。外付けUSB HDDに録画できるのは同時に1番組まで。複数の番組を同時に録画する際、録画先の1つとしてUSB HDDを指定することもできる。
制約としては、まずMPEG-4 AVCによる長時間モードで直接録画することができないこと。ただし、内蔵HDDに3番組同時録画するときと同様、録画終了後にUSB HDD内でAVCモードに変換できる。
また、連続ドラマなどの毎週予約では録画先をUSB HDDに指定できるが、ディーガが持つ自動録画機能「新番組おまかせ録画」や「ディモーラ」のキーワード自動録画に関しては、録画先が内蔵HDDに限定されている。ここは少し残念な部分だ。
録画番組一覧画面では、タブを切り替えるだけでUSB HDD内の録画一覧が表示できるといった柔軟性もあり、使い勝手はかなり良さそう。「単にHDDを増設できるだけではなく、使い勝手の良さも追求した。中でも録画番組一覧では左側のタブに切り替えるだけでUSB HDD内の番組を一覧できるため、シームレスで使いやすい」(同社)。
ほかにも、USB HDD内に保存している番組もDLNAでネットワーク配信ができたり、USB HDDへの録画中(内蔵HDDからUSB HDDへのダビング中を含め)でもBDビデオの再生が可能になるなど、実使用時の制約はかなり少ないといえる。
USB HDDの使い方 | 可否(注釈) |
---|---|
USB HDDへの直接録画 | ○(スカパー!HD録画は×、同時録画は1番組まで) |
長時間モードによる直接録画 | ×(後からUSB HDD内で変換可能) |
USB外付けHDDに自動録画 | △(毎週録画は○、ディモーラや新番組おまかせ録画は×) |
USB外付けHDDに録画中のBD再生 | ○ |
USB外付けHDD→内蔵HDDへのダビング | ○ |
内蔵HDD→USB外付けHDDへのダビング | ○(ダビング中のBD再生は×) |
USB外付けHDDからのDLNA配信 | ○ |
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