ソニーは9月13日、Androidを搭載したMW-Z1000シリーズなど“ウォークマン”の新製品3シリーズを発表した。上位モデルのAシリーズにも新製品の「A860シリーズ」が登場。2.8型のタッチパネル液晶を採用し、スマートフォンを思わせるシンプルな外見になった。
音質面で評価の高い「A850シリーズ」の後継機。内蔵メモリは16Gバイト、32Gバイト、64Gバイトの3種類で、カラーリングはそれぞれブラック、ホワイト、ピンクの3色をそろえている。また、ソニーストア限定モデルとして、ラッシュバイオレット(64Gバイトのみ)を用意。こちらは通常モデルの64Gバイト版より3000円ほど高い価格設定となる。
型番 | NW-A867 | NW-A866 | NW-A865 |
---|---|---|---|
内蔵メモリ | 64Gバイト | 32Gバイト | 16Gバイト |
Blutooth内蔵 | ○ | ||
カラー | ピンク、ホワイト、ブラック | ||
実売想定価格 | 3万5000円前後 | 2万5000円前後 | 2万円前後 |
発売日 | 10月8日 | ||
ソニーによると、従来機A850シリーズは音質面で高い評価を得た一方、ユーザーアンケートなどで「方向ボタンの下方向が押しにくい」といった操作感に関する不満が散見されたという。このため、A860シリーズでは2.8型のWQVGA液晶パネルにタッチパネルを備え、アルバム選択時には大きなジャケット画像をスクロールして選択する「アルバムスクロール」、動画再生時に見たいシーンを検索できる「シーンスクロール」といった新しい操作を提案する。ただし、タッチパネル操は画面を直視することが前提になるため、ポケットの入れたままでも操作できるよう、本体側面に「再生/一時停止」や「曲送り/曲戻し」のハードウェアボタンも用意している。
Bluetoothは全モデルが標準搭載。オプションのBluetoothイヤフォン「MDR-NWBT10N」を使えばワイヤレスで利用できるほか、同時発表のBluetooth搭載ドックスピーカーや車載スピーカーにより、さまざまな場所で手軽にワイヤレス接続が行える。
音質面では、Android搭載のZシリーズ同様、新しい「S-master MX」をはじめとする「6つのクリアオーディオテクノロジー」を採用。「ウォークマン史上最高音質」をうたう。
「S-master MX」のMXは、「for Mobile eXperience」の略で、名称通り、ソニーのフルデジタルアンプ「S-master」をモバイル機器用に最適化したものだ。音声信号のフルデジタル処理にかかるプロセスを単純化しながら、強化を図ったというもので、具体的には従来は独立していたジッターの除去プロセスを増幅段の直前に統合したほか、音量制御では最終出力のパルスの高さを直接制御するPulse Height Volumeを新たに搭載。また最終増幅段の回路と電源を強化しているという。「音声信号を出力処理する2つの重要な回路に変更を加え、再生プロセスを短縮することでノイズとひずみを極小化した」(ソニー)。
このほか、6つのクリアオーディオテクノロジーには、周囲の騒音を約98%カットする「デジタルノイズキャンセリング」、圧縮で失われる高音域をクリアに再生する「DSEE」(Digital Sound Enhancement Engine)、ヘッドフォンに音を出力する過程で生じていた左右の音の混在を抑制する「CLEAR STEREO」、音のひずみを抑えたバスブースト機能「CLEAR BASS」、そして13.5ミリ径のドライバーユニットを採用した「EXヘッドフォン」が含まれる。
このほか、同社製BDレコーダーからの「おでかけ転送」、語学学習に便利な再生スピードコントロールやクリックリプレイ、歌詞表示機能「歌詞ピタ」、カラオケの練習に便利なボーカルキャンセル機能などを搭載。また新機能として、ダイレクトレコーディング時に非圧縮のリニアPCMを選択できるようになった。従来機では「Sシリーズ」のみが対応しており、ユーザーからの要望が多かった部分だという。
本体サイズは、51.8(幅)×96.9(高さ)×9.3(厚さ)ミリ。重量は約77グラム。内蔵バッテリーは、音楽再生で23時間、ビデオ再生では5時間の連続駆動が可能になっている。
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