矢野経済研究所は、照明市場に関する調査結果「2011年版 照明市場の展望と事業戦略」を発表した。調査期間は2011年9月から11月にかけてで、照明市場参入企業や電設資材卸事業者、関連業界団体などを対象として面談およびアンケート、文献調査を併用して行われている。
調査によると、一般照明用途の照明市場規模は2010年比で106.7%、8013億円に拡大するものと見込まれている。オフィスや工場、商業施設を中心にLED照明等の高効率照明への切り替えが進んだこと、震災に伴う節電ニーズを背景に一般家庭でも切り替えが進んだことが、照明市場規模の拡大を後押ししたとみられる。
市場をLED照明に絞った場合、2010年比で185.7%、1393億円の見込みだという。直管形ランプやLEDシーリングライトなど、主照明として用いられる製品が登場したほか、商品ラインアップが拡充されているのもポイントだ。
こうした動きに伴って、照明メーカー各社も軸足を既存光源からLEDにシフトしつつある。シフトの度合いによって業績の伸びに差が出始めており、LEDへのシフトを進めることで当面市場は活況する見通し。しかし将来的には国内需要が縮小するとの予想もあるなど、海外市場への進出や完成品だけでなくデバイス事業の展開によって事業規模の維持と拡大を図っている状態だという。
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