エミライは12月22日、ハイレゾ音源対応の音楽再生専用PC「acroama(アクロアーマ)」シリーズを発表した。「これまでのオーディオ向けPCとは一線を画した音質向上チューニング済みオーディオコンピューター」(同社)として、PCオーディオファンに訴求する。価格は基本モデルの19万8000円から。
音質改善に関わるさまざまな要素を検討し、対策を施したというPCオーディオ専用機。例えば筐体(きょうたい)は、OrigenAE製のフルアルミシャーシをカスタマイズしたもので、5ミリ厚のアルミでフロントからサイドまでを一体成形しているのが特長。ケースに付いているVFDパネルは音質改善のためにキャンセル(ユーザーの要望により有効にもできる)。メーカー出荷状態で残っている磁性体パーツを可能な限り交換し、PC全体の非磁性素材化を徹底した。
さらに、カスタマイズした内部配線の採用や、各所に振動吸収素材を配するなど、振動やノイズ対策を徹底。電源は、新開発のノイズフィルターにより、ノーマルモードのみならずコモンモードノイズの対策も施したという。
ラインアップは、基本モデル「acroama」と上位モデル「acroama impendo」の2種で、いずれもAMDがモバイルデバイス向けに開発したグラフィックコア統合型のFusionプラットフォームを採用している。APUは1.6GHzデュアルコア、マザーボードはASUSの「E35M1-M PRO」、メモリはDDR3 SDRAMの2Gバイトとなっている(最大8Gバイトまで増設可能)。
HDDはオプション扱いとなり、代わりにインテルの20GバイトSSDにWindows 7 HomePremiumの64bit版を導入。OS標準のカーネルミキサーをバイパスするWASAPI(Windows Audio Session API)排他モードなど、「事前に音質改善のための基本的な諸設定を行っての納品」とした。さらにFLACなど幅広い音源に対応したDAWソフトウェア「Studio One Artist」(PreSonus製)をプリインストールするなど、PC初心者にも優しい仕様。出張セットアップを含む有料サポートサービスも提供する予定だ。
このほか、カスタマイズメニューとして、音源保存用のHDDや光学ドライブ、ケース埋め込み型のタッチパネル式液晶モニター内蔵タイプなど、そのほかのパーツも選択可能。また周辺機器やアクセサリー類についても音質重視で選んだ“推奨品”を用意するという。
そのほかの主な仕様は下表の通り。
モデル名 | acroama(基本モデル) | acroama impendo(上位モデル) |
---|---|---|
型番 | PCT-EMAC0 | PCT-EMAC1 |
CPU | AMD Zacate(開発コード)1.6GHzデュアルコア | |
メモリ | DDR3 SDRAM 2Gバイト(最大8Gバイトまで増設可能) | |
マザーボード | ASUS E35M1-M PRO | |
SSD | Intel SSDMAESC020G2 | |
HDD | オプション | |
光学ドライブ | LITEON iHAS324 | |
サウンドカード | 玄人志向 CMI8787-HG2PCI改(チューニング済み) | Lynx Studio Technology L22改(チューニング済み) |
そのほかインタフェース | フロント:USB2.0×2,マイク入力×1、ライン出力×1、IEE1394×1 リア:USB3.0×2、USB2.0×4 HDMI×1、DVI-D×1、VGA×1、IEEE1394×1、LAN×1、S/PDIF(光)×1、ステレオミニジャック、PS/2ポート×1 | |
電源 | Huntkey HK400-52PP | Seasonic SS-560KM |
本体サイズ | 435(幅)×115(高さ)×390(奥行き)ミリ | |
重量 | 約12キログラム | |
価格 | 19万8000円 | 34万6500円 |
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