「2012 International CES」開幕前日の9日、ソニーがプレスカンファレンスを開催し、新製品や新サービスなどを発表した。同社副社長の平井一夫氏は、「Play. Watch. Listen. Share」(遊ぶ、見る、聴く、共有する)というキーワードを紹介し、ソニーの製品やサービスを1つに統合していく世界をアピールした。
カンファレンスの冒頭、ハワード・ストリンガーCEOが登壇し、ソニーがCESの参加企業のどこよりも人々にエンターテインメントを提供しているとした。「9億台の端末が家庭や人々の手にあり、10億以上の人がコンテンツを楽しんでいる」(同氏)。
さらに今後3年間でこうしたコンテンツに接続できる、新しいデバイスを3億台提供すると強調するストリンガー氏。そのきっかけの1つになるのが、「Sony Entertainment Network」(SEN)サービスだという。ストリンガー氏は、ソニーがデジタル革命をもたらしているとアピールし、平井氏にバトンタッチした。
平井氏は、「ソニーは、すべてのリソースを使ってユーザーにエンターテインメント体験を提供できる」と話す。ハードウェアではテレビやPC、スマートフォン、タブレットがあり、冒頭のPlay. Watch. Listen. Shareを実現するサービスとして、SENがある。これをベースに「新しいユーザー体験」を提供できるとアピールした。
SENは、ハードウェア、コンテンツ、サービスを融合し、共通のユーザーIDとデジタルウォレットを実現する。あらゆるソニーのサービスに、インターネット接続機能のあるどのデバイスからでもSENにアクセスが可能。例えば「Video Unlimited」「Music Unlimited」はスマートフォン、Playstation 3、PS Vita、VAIO などで利用できる。Music Unlimitedはすでに1200万曲以上が用意され、新たにデンマークやノルウェーなどでもスタート、利用できる国が13カ国に達したことも明らかにされている。
Music Unlimitedでは、ライブラリをすべての端末で共有でき、シンプルな使い勝手を実現する。こうしたシンプルなユーザー体験も、平井氏がアピールする部分だ。
こうしたサービスで新たに追加されたのが、「PlayMemories」。撮影画像や動画を集約するWebサービスで、スマートフォン、タブレット、PC、PS3といった複数のデバイスで同じメディアにアクセスできるのが特長。平井氏は、「ソニーのカメラで1年間に70億枚の写真が撮影されている。その画像をPlayMemoriesにアップロードすれば、SENのIDを使ってテレビやPC、スマートフォン、タブレットなどから、いつでもどこでも閲覧できる」という。
PlayMemoriesは4月をメドに日米などで提供する予定。価格は無料になるという。PlayMemoriesには、WebサービスとしてPlayMemories Onlineがあり、さらに特定デバイス向けに3つの名称が与えられている。
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