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NHK、フレキシブル有機ELディスプレイ実現に向け、新しい「iOLED」を開発

» 2013年05月16日 18時33分 公開
[ITmedia]

 NHKは、薄くて軽いシート型の有機ELディスプレイ実現に向け、日本触媒と共同でフィルム基板上でも長期間安定的に発光するOLEDを開発した。5月30日から6月2日まで東京のNHK放送技術研究所で開催する「第67回 技研公開2013」で今回の研究成果を展示する。

 従来のOLEDは、基板上に陽極、有機層、電子注入層、陰極の順序で積層して成膜するが、基板材料としてフィルムを用いた場合、時間の経過とともに基板側および陰極側の両方向から大気中の酸素や水分が進入し、電子注入層と陰極を劣化させ、寿命が短くなってしまう。

 そこで今回は、酸素や水分の影響を受けにくい電子注入層の材料を開発するとともに、劣化しにくい陰極用材料を使用。これらの材料を積層して成膜できるよう、陽極と陰極の位置を入れ替えた“逆構造”とすることで、長期間安定に発光する「iOLED」(逆構造OLED:inverted OLED)を開発した。


 通常のOLEDは、100日間大気中にさらしておくと発光面積が約半分になってしまうのに対し、開発したiOLEDは劣化しなかったという。

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