麻倉氏: 次は東和電子が提案する新世代のコンポーネントオーディオ、Olasonic「NANOCOMPO」(ナノコンポ)を取り上げたいと思います。
麻倉氏: 東和電子は、以前ソニーのオーディオ事業部長だった山本喜則さんが社長の会社で、その製品からは「オーディオの楽しさを伝えたい」という熱意を感じます。また、「どんどん新しいものを提案する」という姿勢も昔のソニーとイメージが重なります。最初に発売した卵形スピーカー(TW-S7)では独自の「SCDS」(Super Charged Drive System)を取り入れ、USBのバスパワー駆動にもかかわらず10ワット+10ワットという出力を実現しました。またデジタルアンプの使い方も秀逸。ソニーからきた若い技術者ががんばっているのです。
麻倉氏: NANOCOMPOは、CDケース3枚分という小さなコンポーネントで、シリーズすべてに同じアルミダイキャスト製筐体(きょうたい)を使って統一感を出しています。これにはコストダウンという側面もありますが、ホワイトの塗装も上質で、今風のしつらえを取り込んだオーディオとして人気が高いようです。
しかも音がいい。先日も「ビックロ」のイベントで紹介したのですが、英KEFの小型スピーカー「LS50」から、英B&Wの「800 Diamond」まで、余裕で鳴らしていました。デスクトップオーディオのようなニアフィールド(視聴距離が短い)ではアンプやスピーカーの実力が出ますから、素性の良い製品を選びたいところ。その点、NANOCOMPOは、しっかりとした音を聴かせるために作られています。
従来の単品コンポ視点でNANOCOMPOを見ると、やはりアウトローなのですが(=組み合わせにくいサイズ)、逆にこれまで幅43センチにこだわって他のサイズを提案してこなかったオーディオ業界の怠慢ではないでしょうか。NANOCOMPOのユーザーはサイズやデザインから入るかもしれませんが、サイズを圧倒的に超えた音が楽しめます。今の時代にあったオーディオコンポとえるでしょう。
麻倉氏: 単品コンポの楽しさとは、自分で組み合わせてグレードアップできることです。現在、NANOCOMPOにはUSB-DAC内蔵のプリメイン「NANO-UA1」とCDトランスポート「NANO-CD1」があり、さらに先日192kHz/24bit対応DAC兼プリアンプ「NANO-D1」がリリースされました。今後、パワーアンプやDLNA対応のネットワークオーディオプレーヤーも検討されていますから、今後のシステムアップにも大いに期待できます。
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