ソニーは10月29日、ポータブルBlu-ray Discプレーヤーの新製品「BDP-Z1」を発表した。“Z”の型番を冠した新しいフラグシップモデル。ポータブルでは初というHD液晶パネルなどの機能強化に加え、「モノシェイプ」と呼ばれるデザインコンセプトに沿った新しいスタイルも特長だ。
昨年10月に発売した「BDP-SX1」の後継機。購入者から評価の高い画面サイズや多彩な対応フォーマット、スタミナ再生といった要素を継承しつつ、薄型化や軽量化、地デジ対応といったニーズを取り込んだモデルだ。
画面サイズは10.1V型で、1366×768ピクセルのハイビジョン解像度。地上デジタルチューナーはフルセグ/ワンセグの両方に対応する。内蔵のバッテリーは、DVD/BDの視聴で最長約5時間、地デジなら5.5時間の連続視聴が可能だ。「どちらもポータブル機としては最長」(同社)という。
「モノシェイプ」は、シンプルで凹凸のないフラットなデザイン。ポータブルBDプレーヤーで一般的なクラムシェル型ではなく、厚さ約3.4センチのフラットなタブレット型を採用した。前面に見えるのはガラス板で覆われた液晶画面だけ。操作ボタンや接続端子はすべて側面にまとめている。
「視聴時に余計なものが目に入らないスマートなデザイン。しかし、アクティブに使用する製品だからこそ、“スマートなだけ”では満足感のある商品にはならない」(同社)。そこでBDP-Z1では、手に持ったときのフィット感が高く、軽さと質感の高さを併せ持つファブリック(布)素材にこだわったという。
BDP-Z1は、ボディー全体をファブリック製の「マルチスタイルカバー」で覆った。強度を確保するため、場所によって異なる芯材を入れ、後ろに折り曲げると視聴用のスタンドになる仕組みだ。角度は3段階で選べる。
また、前面のステレオスピーカーを覆う部分には特殊な加工を施した。「強度も考慮したファブリック素材でカバーすると音がこもってしまう。そこでレーザーで微細な穴を開けた」(同社)。カバーの表面には小さな穴が無数に空いているが、見た目はほととんど変わらない。
さらにユニークなのは、ダイバーシティーアンテナの実装方法。ダイバーシティーアンテナは、2つのアンテナを使って受信感度を向上させるが、アンテナ同士が近すぎるとノイズが発生するため、なるべく離すことが望ましい。しかし、「本体から位置を離しながらデザイン性をキープするのは至難の業だった」(同社)という。このため、シート状のアンテナを用いてカバーの裏側に“はり付ける”という珍しい手法を発案。本体の左上部に内蔵したアンテナとあわせ、フラットなデザインを崩さずにダイバーシティー構成を実現した。
「素材やデザインが先に決まっていた商品だからこそ、デザインありきで機能を落とさない苦労があった。高いスペックとデザイン性で、“見る”という目的と“持つ喜び”の両方を満足させたい」(同社)。
BDP-Z1は、12月下旬21日に発売する予定。価格はオープンプライスだが、実売想定価格は5万円前後となっている。
型番 | BDP-Z1 |
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画面サイズ/解像度 | 10.1V型(1366×768ピクセル) |
対応ディスク | BD-ROM(3D対応)、BD-R/-RE/-R DL/-RE DL、DVDビデオ、DVD-R/-RW/-R DL/+R/+R DL/+RW、CD、CD-R/-RW |
チューナー | 地上デジタル(フルセグ/ワンセグ) |
入出力端子 | HDMI、USB入力(外付けHDD対応) |
外形寸法 | 約263(幅)×210(奥行き)×34(高さ)ミリ |
重量 | 約1.6キログラム |
価格 | オープン(実売5万円前後) |
付属品 | ACアダプター、カーバッテリー用アダプター、リモコン、mini B-CASカードなど |
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