ポケットにティッシュペーパーを入れたままズボンを洗濯してしまい、悲しい状況に陥ったことはないだろうか。あるいは衣類に付着した糸くずをイライラしながらガムテープでとった経験はないだろうか。こうした日常の小さなトラブルや不満の解消を目指した洗濯機が登場する。
ハイアールアクアセールスは6月10日、AQUOAブランドの新製品として、「ツインパルセーター」や「可動式糸くずフィルター」「脱水コントロールといった新機能を搭載した全自動洗濯機「AQW-VW1000C」など4機種を発表した。製品コンセプトは、ユーザーが日常で経験する小さな不満にフォーカスし、それを解消すること。「今までの洗濯機とは違う。AQUAが洗濯を変える」(同社)。
パルセーターとは洗濯槽の底にある円形のパーツのことで、回転して水流を起こす役割を持つ。今回の「ツインパルセーター」は、内側と外側を分離させた構造になっており、モーターの駆動力がかかるのは外側のみ。内側は補助的に回って上に向かう水流を作り出すという。「従来は衣類がパルセーターの上にくると“こすり洗い”になってしまい、衣類が傷むことも多かった。パルセーターを分けることで(洗濯物の)加重を分散させ、(駆動する)外側のパルセーターが受ける抵抗を減らすことができた。衣類の傷みも防げる」(同社)。
パルセーターの裏側にある“裏バネ”は大きくなり、下に回った洗濯水を大きく動かす。水は洗濯槽の上に押し上げられ、勢いよく落ちることで上下の攪拌と“押し洗い”の効果を出す。「最大水流は1分あたり約30リットル。従来機の15倍にあたる」という。また従来の洗濯機では左右の回転だけだったが、新製品では上下左右に水が大きく動くため、洗濯に使う水を減らすこともできた。「AQW-VW1000C」の洗濯容量は10キログラムだが、1回の洗濯に使う水量は従来機より約40リットルも少ない99リットル。「従来の5キロタイプと同等の水量だ」。
2つめのポイントは、可動式の糸くずフィルターによる「衣類おそうじ」。通常の糸くずフィルターは洗濯槽の壁面に固定され、上から流れてくる水を濾過する仕組みだ。一方で新製品は、水の動きに合わせて左右に向きが変わり、まるで「鯉のぼりの口のように」取水口が常に上流を向く仕組みだ。洗濯槽内を動く水を常時フィルタリングすることが可能になり、水中の糸くずやゴミをしっかりキャッチする。
「ズボンにティッシュを入れたまま洗濯してしまい、洗濯物が細かいティッシュだらけになることもあるが、新製品ならツインパルセーターならではの強い横水流と新型糸くずフィルターでしっかりと捕獲し、衣類への付着を抑える」(同社)。同社では、水中の糸くず捕獲率は約93%としている。
「脱水コントロール」は、同社の欧州向けドラム式洗濯機に搭載されている“脱水回転調整機能”をアレンジしたもの。通常の脱水は800回転/分だが、ボタン操作で半分の400回転/分とする「やわらか脱水」、850回転まで上げる「しっかり脱水」を選ぶことができる。「昔に比べて衣類の種類が増え、洗いは手洗いでも脱水には洗濯機を使うケースも出てきた。女性向け衣類などには“やわらか脱水”で衣類への負荷が75%ダウンする」(同社)。
「AQW-VW1000C」は7月上旬に実売12万円前後で販売を開始する予定だ。あわせて洗濯容量の異なる「AQW-VW900C」および「AQW-VW800C」、タテ型洗濯乾燥機「AQW-TW1000C」をラインアップする。
また同社では、ツインパルセーターシリーズの“愛称”を募集するキャンペーンを実施する。公式FaceBookからキャンペーンサイトにアクセスすれば、専用フォームから応募できる。採用されたネーミングは9月上旬に発表する予定で、採用された人には「AQW-TW1000C」もしくは「AQUAロボットクリーナー」(AQC-RB100C)がプレゼントされる予定だ。
型番 | AQW-VW1000C | AQW-VW900C | AQW-VW800C | AQW-TW1000C |
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概要 | 全自動洗濯機 | タテ型洗濯乾燥機 | ||
容量 | 洗濯10キロ | 洗濯9キロ | 洗濯8キロ | 洗濯10キロ/乾燥5キロ |
カラー | ローズホワイト | シルバーホワイト | ローズホワイト | プラチナホワイト |
発売時期 | 7月上旬 | 8月上旬 | 9月上旬 | 8月上旬 |
想定価格(税別) | 12万円前後 | 11万円前後 | 10万円前後 | 14万円前後 |
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