サエクコマースは、最新の銅素材を導体に採用したオーディオ向け電源ケーブルの新製品「AC-7000」を発売した。古河電気工業の子会社であるFCMが開発した「PC-Triple C」を導体に採用したもので、価格は1メートル当たり1万1000円(切り売り、税別)。
サエクコマースは4月にPC-Triple Cを採用した世界初の電源ケーブル「AC-6000」を発売している。今回発売したAC-7000はAC-6000をより太くしたものだ。AC-6000は直径0.32mmの導体を45本使用しており、内部のケーブル1本の断面積は約3.6平方ミリメートルだった。
AC-7000では、直径0.32mmの導体を68本使用しており、内部のケーブル1本の断面積を約5.5平方ミリメートルとした。また、被覆材に制振材入りのポリエチレンを採用し、無駄な振動を抑え、電源供給を安定させた。
PC-Triple C(Pure Copper -Continuous Crystal Construction;連結結晶高純度無酸素銅)は、古河電気工業の子会社であるFCMが開発した銅素材。純度の高い銅を小さな力で数万回も連続鍛造する「定角連続移送鍛造法」と適切な焼きなまし処理により、銅の結晶構造を長手方向に伸ばし、電気信号が端から端までほとんど抵抗なく流れるようにしたもの。
PC-Triple Cは、かつてオーディオ用ケーブル素材の主流だった「PCOCC」(一方向結晶無酸素銅)が生産終了となったことがきっかけで開発に至ったものだが、PCOCCをしのぐ導体特性を持ち、PCOCCに代わるケーブル素材として期待を集めている。
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