音茶楽は9月16日、同社が展開する「音茶楽」(おちゃらく)および「茶楽音人」(さらうんど)ブランドのカナル型イヤフォンについて、「真のハイレゾ対応」をうたうと同時に周波数特性を表示して訴求していくことを明らかにした。
イヤフォンやスピーカーでは、4万Hz以上の高音域まで再生できることが“ハイレゾ対応”の条件とされている。同社によると、「小型のダイナミック型ドライバーは、カナル型に用いると超低音域から超高音域までを1つのユニットで再生できる特徴がある。しかしカナル型を装着して外耳道をふさぐと6kHz前後に共振が発生し、音圧のピークが生じて人間の聴覚はマスキング現象によりそれ以上の周波数の音を認識しなくなる」という。一般的なカナル型イヤフォンは、その共振を抑えるためにノズル部分に音響抵抗を設けるが、これにより1万Hz以上の高音域は大きく減衰してしまっていた。
一方、同社製カナル型イヤフォンでは、この課題を解決するために2つの特許技術を採用している。例えば、「Donguriシリーズ」に採用されている「トルネード・イコライザー方式」は、ユニットから放出された音を2つの経路で分割し、バイパス路を通った音のうち6kHz前後の音波が逆位相になる地点で合流させることにより、6kHz付近のピークを抑えることに成功した。
また「Flat-4シリーズ」の「ツイン・イコライズド・エレメント方式」も、対向設置したユニットの片側から出る音が第2の経路を通り、同じく6kHz前後の音波が逆位相になる地点で合流することで共振を抑える。これにより音響抵抗を設ける必要がなくなり、振動板から鼓膜まで直結する形で超高音域再生が可能だという。
あわせて再生周波数表示についても、「高音域に関してはこれまで−3dB落ちにて表示を行っていたが、一般的な表示に合わせ−10dB落ちでの表示に変更する」(同社)。これにより、例えば「Flat4シリーズ」では今まで「3.5〜35kHz」(3.5Hz〜3万5000Hz)としていた表記が「3.5〜45kHz」(3.5Hz〜4万5000Hz)に変わる。またDonguriシリーズは「5〜40kHz」になるという。
同社では今後、用途に応じて「真のハイレゾ対応」というラベルを使用し、用途によっては再生周波数特性を併記することで製品の訴求を図っていく方針だ。
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