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未来が現実に――IFAで見つけた“使える”スマート家電IFA 2015(2/4 ページ)

» 2015年09月07日 11時16分 公開
[滝田勝紀ITmedia]

未来の食卓が垣間見えるパナソニックブース

 続いて、“機能推し”から“ベネフィット推し”に展示メッセージの方針転換を図ったパナソニックブース。リビング、アウトドア、サロン、キッチン、+ベターリビングトゥモローといった2018年〜2020年を想定した未来をライフスタイルショーケース「フューチャー・ライフスタイル」という見せ方をすることで、よりユーザーに便利な生活シーンを分かりやすく提案している。特にプロトタイプながらも、未来の生活シーンを訴求するさまざまなアイテムたちがおもしろい。

パナソニックブース。モノトーンでまとめられたモダンな印象だ

 ダイニングキッチンまでつながったリビングエリア。キッチン部分にはフリースタイルのIHグリルが搭載され、内部には楕円(だえん)状のコイルを採用することで、より省エネ設計されている。またキッチン上部のカメラで料理を撮影し、そのままレシピの記録としても残せるほか、ソーシャルメディアにアップするなどの使い方も提案されている。

IHの見た目は通常のものとあまり変わらない。天井部の換気扇部分にはカメラが搭載されている想定だ

 ダイニングテーブル上に置かれた料理を、より美味しく見せるような照明を天井上部に設置。暖色系の光で照らすことで、より食欲を増進するほか、美味しい料理を食べながら、会話も楽しんでもらえるように、ダイニングテーブルの空きスペースに、例えば、上部から照射されたスマートフォンなどで撮影した旅行の写真を表示する。と同時に、ジェスチャー操作でそれをリビングの窓などに転送して大画面で楽しむといった、未来の楽しい食卓シーンも提案する。

テーブルにお皿を置くと、そこに暖色系の光を自動で当てる。会話のきっかけとなる写真などが表示される

 ベッドルームやパウダールームも面白い。ベッドルームはより良い眠りとより良い目覚めを提供するためのスマートホームな機能が満載。ベッド上に眠ると身体を天井部のセンサーやカメラなどでスキャンし、心拍スピード、血圧など体の状態、ベッド内の温度などを壁に表示。同時に照明などが眠りに落ちやすいように電球色に変更され、だんだんと暗くなり、リラックスしやすい環境を作り出す。また、眠りに落ちてもそのまま睡眠状態の質などをトラッキングし続けるほか、朝の目覚めももちろん手助け。起きる時間に合わせて、照明がさわやかな昼光色で照らされると同時に、木漏れ日のような演出も壁に映し出される。

ベッド自体は変わらないが天井の照明やデータがバイタルデータが表示される壁などが現在とはまったく異なる

 また、女性にはうれしいパウダールームも用意。鏡の前に座ると、自分の肌状態をミラー内に設置されたセンサーやカメラなどを使い分析するとともにお化粧もサポートしてくれるという。例えば、鏡に自分の顔写真を表示すると同時に、バーチャルなメイクツールなどが表示され、いろいろなアイラインを写真の自分に試してみることができる。実際にお化粧をする前に、今日の気分に合わせたメイクを決められると同時に、その見本に合わせて、効率よくメイクができるという仕組みだ。

パウダールームでは、あらかじめ用意されているメイクプログラムなども使える。例えば有名人のメイクパターンなどが用意されるという。仮想メイクのパレットはアイブロウ、アイシャドウ、チーク、リップなどがある

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