ポータブルアンプとしては珍しい薄型のボディーにiPhone 7ジャストサイズの寸法、モバイルバッテリー機能も内蔵。そして何よりも、本格派のヘッドフォンをも鳴らしきる駆動力の高さと良質なサウンドによって、発売から1年半以上がたった現在でも大いに人気を博しているOPPO Digital「HA-2」にモデルチェンジが行われ、「HA-2SE」となった。
“SE”が「セカンドエディション」なのか、「スペシャルエディション」なのか、メーカーから公式なアナウンスは出ていないが、「HA-2」と入れ替わる(「HA-2」ブラックモデルは生産終了するが、Cherry RedとSapphire Blueは日本限定モデルということもあって継続生産される)レギュラーモデルであること、価格も据え置きの3万9900円(税込)、まったく変わらない外観を見る限り、セカンドエディションというニュアンスが最も適しているのかもしれない。しかしながら、こと音質に関してはスペシャルエディションといっても過言ではないクオリティーアップを感じ取ることができた。
先に述べたが、外観は全く変わっていない。スイッチ類のレイアウト1つと変わっておらず、既存モデルとの違いは、本体に記載されている製品名が「HA-2SE」となったくらいだ。とはいえ、厚さ1cmに満たない、本格派のポタアンとしては唯一無二の存在といっていい薄さは、とても扱いやすい。
最新のiPhone 7とジャストサイズ(以前、開発担当者に質問したことがあるが開発当初はiPhone5の頃でサイズの一致は偶然だったという)はもちろん、アルミ製ボディーに直接取り付けられている本革のカバーによりスマホを傷つけることがない、いざというときにはモバイルバッテリーとしても活用できるなど、ことユーザビリティに関しては、かなり(というよりオーディオ機器としては画期的な)配慮がなされており、すでに理想的なパッケージングが作り上げられている。かえって変わらない方が良いくらいなので、その点での不満は全くない。
では、何が変わったのか。それはズバリ、音質だ。まず、DACチップが(同じESS製ながら)「ES9018K2M」から最新の「ES9028Q2M」へと変更。さらに、ディスクリート構成のAB級ヘッドフォンアンプもパーツなどを見直してグレードアップしたという。また、ゲイン調整のハイ/ローのバランスも再検討されたようで、ローモードはBAドライバー搭載のカナル型イヤフォンやカスタムIEMにもマッチするようになった。
また、付属品には多少の変更がある。iOSデバイス機器との接続に使うLightningケーブル、Androidスマートフォンなどと接続するためのOTGケーブル、加えてアナログ接続用のミニミニ(ステレオミニ−ステレオミニ)ケーブルは、すべて両端にL字型コネクターを採用したショートタイプのものとなった。これが意外と便利で、ホルダーやポケットに入れたときに下側がかさばらないことから、ポータブルオーディオファンの間では人気が高い。それが純正として付属されているのはうれしい限り。
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