今週最も読まれた記事は、山口揚平氏の時事日想「ラーメン屋とカレー屋はどちらが儲かるのか?――5分で学ぶ“ロマンとソロバン”」。客の回転率を上げれば売り上げは上がる、その場合、どうやって回転率を上げればいい? という内容でした。
この記事では、ラーメン屋とカレー屋が原価も単価も立地条件もほぼ同じという前提のもと「カレー屋のほうが儲かる」という結論になっていましたが、現実にはむしろ逆の結果になることが多いのではないでしょうか? 街を歩いていて、行列ができるラーメン屋はよく見かけますが、行列ができるカレー屋はなかなか見かけないですよね。そういえば「新横浜ラーメン博物館」は健在だけれど、「横濱カレーミュージアム」は閉館してしまったなぁ……。
などと言っていたら横から「いや吉岡さん、それは違う。ラーメンはすごく原価率が高い食べ物で、行列ができるくらいじゃないと店は大変なんだよ。カレー屋で行列ができる店は珍しい。それはつまり、空いてる店でもやっていけるということでしょう」とツッコミが入りました。そう言われればそうかも? と思っていたらまた別の人がやってきて「カレーは原価安いはずですよ。だって学食のカレーは200円くらいで食べられたけど、ラーメンはもっと高かったですよね?」と……。30分近くカレーとラーメンの話題で盛り上がっていましたが、結局結論は出ないまま。みんな一言言いたくなるあたり、さすが日本の国民食、と思いました。
ところで最近、筆者は「最近のドコモのあの広告、どう思う?」とよく聞かれます。赤い星が大きくプリントされた「DoCoMo 2.0」のポスターはかなり目立っている上、「そろそろ反撃してもいいですか?」というコピーも刺激的だということなのでしょう。しかも日頃、携帯電話にあまり興味がなさそうな人がその話題を切り出すことが多いのが面白い。
そういえば大前研一氏は「もし私がドコモの社長なら、今回の広告を作った人を解雇するでしょう」とまで言っているようです。個人的にも「ナントカ2.0っていうのは今更感がありすぎるのではないだろうか」とか、「そろそろ反撃するということは、今まで負けていたと宣伝しているようなものでは」とかいろいろ思うところはあるのですが、普段まるで携帯電話に興味がなさそうな人まで話題にしているのですから、マーケティング的にはある意味成功といえるのかもしれません。
あるときこの話のオチとして「知ってる? “ドコモ2.0”を変換すると、ドコモニイテンゼロ、“ドコモに移転ゼロ”になるんだよ」という話をしたところ、「ドコモ2.0ってまだやってるの? 今は“夏2.0”に変わってるよ」と返されました。確かに最近見かける広告は、赤ではなく青い星で「夏2.0キャンペーン」と書いてあります。
夏2.0、ナツニイテンゼロ、夏に移転ゼロ……夏になっても笑えないオチに、思わず苦笑したのでした。
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