賃貸 VS. 購入はどちらが合理的?――初期投資で比べてみる1-1.住まいの選択、完全理解!(2/2 ページ)

» 2008年08月06日 12時00分 公開
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「賃貸並みの初期投資」には落とし穴

 一時期、一部の新築マンションなどでは「100%ローン」、つまり頭金なしで物件価格全額を融資してくれる提携ローンが借りられるケースもありました。頭金が要らないわけですから、誰でも賃貸並みの初期投資で購入できるという話なのですが、当然これには落とし穴があります。

 頭金分、つまり2割も借り入れ金額が増えれば、月々の返済額やボーナス返済額も単純に2割アップ。金利もちょっとだけ高めなケースもあります。さらに当初の返済額を下げて借りやすくすると、そのしわ寄せが5年後10年後に来て、ドンと返済額がアップした途端に返済不能になるというケースがあったのです。

 これ、似たような話を最近聞きませんでした? そう、アメリカの低所得者向けプライムローンと同じ構図なのです。やはり無理はいけませんね。

頭金は親を頼る手も――親の脛(すね)には贈与税がかからない

 前ページの2つ目の表をもう一度見てみると、50代60代の金融資産の保有額が目に付きます。なんと8割近い世帯が1000万円以上も持っている計算です。ここはひとつ頭を下げて、頭金を出していただくという選択もありそうです。

 とはいえ、親世帯には老後の備えも必要。「親の脛はかじるな。そっとなめればいつまでもなくならない」と上手いことを言う人がいましたが、不足分をまとめてごっそりいただくのではなく、夫婦両方の親から、あまり負担にならない額をいただくという遠慮も必要でしょう。

 この『親の脛』には、贈与税がかかりません。正しくは「住宅取得資金贈与の特例」といい、住宅の購入する資金を親から貰う場合は、生涯に1度だけ、2500万円までは特別に贈与税を免除するという制度があるのです。通常は1年間に110万円を超えるお金を貰うと、貰った人が贈与税を納めなければなりませんから、これは実にありがたい。ただし、この制度の適用を受けるには、購入する住宅の床面積が50平方メートル以上であることなど、一定の条件を満たしていないといけませんのでご注意を。

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