ブランドコンサルティング会社、米インターブランドは9月18日、2008年の国際ブランド価値ランキングトップ100を発表した。「財務」(将来ブランドがどう伸びていくか)、「ブランド役割」(収益のうちどれだけブランド効果が貢献しているか)、「ブランド力」(歴史の長さ、参入障壁の高さなどブランドがどの程度将来のリスクに耐えられるか)の3点を、2007年度末のアナリストレポートなどをもとに分析してブランド価値を金額で表した。
トップとなったのは「Coca-Cola」で、8年連続。インターブランドでは、そのブランド価値を666億6700万ドルと計算している。以下、「IBM」が590億3100万ドル、「Microsoft」が590億700万ドル、「GE」が530億8600万ドル、「NOKIA」が359億4200万ドルと続く。トップ10では、PC販売からITコンサルティングへとビジネスモデルを変化させているIBMが、ヤフー買収問題やビル・ゲイツ氏の引退などがあったMicrosoftを逆転。また、「Google」がブランド価値を2007年より43%上げて10位にランクインした(2007年20位)。
順位 | ブランド | 国 | 分野 | ブランド価値(億ドル) | 2007年からの変化率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | Coca-Cola | 米国 | 飲料 | 666.67 | 2% |
2 | IBM | 米国 | コンピュータサービス | 590.31 | 3% |
3 | Microsoft | 米国 | コンピュータソフトウェア | 590.07 | 1% |
4 | GE | 米国 | 多種 | 530.86 | 3% |
5 | NOKIA | フィンランド | 消費者向け電化製品 | 359.42 | 7% |
6 | TOYOTA | 日本 | 自動車 | 340.50 | 6% |
7 | intel | 米国 | コンピュータハードウェア | 312.61 | 1% |
8 | McDonald's | 米国 | レストラン | 310.49 | 6% |
9 | Disney | 米国 | メディア | 292.51 | 0% |
10 | 米国 | インターネットサービス | 255.90 | 43% | |
トップ100に入ったブランドで、2007年からの価値上昇率が最も高かったのは「Google」(2007年比プラス43%)。3年連続で最も価値を向上させたブランドとなった。以下、「Apple」(同24%)、「amazon.com」(同19%)、アパレルの「ZARA」(同15%)、「Nintendo」(同13%)が続いた。
また、2007年にランク外で2008年に新しくトップ100に入ったブランドは8つ。9月に日本にも上陸して話題になったアパレルの「H&M」(22位)、金融情報サービスの「Thomson Reuters」(44位)、ビジネス向けスマートフォンの「BlackBerry」(73位)などがある。
順位 | ブランド名 | 国 | 分野 | ブランド価値(億ドル) | 2007年からの変化率 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 米国 | インターネットサービス | 255.90 | 43% | |
2 | Apple | 米国 | コンピュータハードウェア | 137.24 | 24% |
3 | amazon.com | 米国 | インターネットサービス | 64.34 | 19% |
4 | ZARA | スペイン | アパレル | 59.55 | 15% |
5 | Nintendo | 日本 | 消費者向け電化製品 | 87.72 | 13% |
市場の混乱にともない、金融機関はのきなみブランド価値を落としている。2007年と比較すると「citi」が11位から19位と順位を落としているほか、「Merrill Lynch」は22位から34位、「Morgan Stanley」は37位から42位となっている。
また、トップ100にランクインした日本のブランドは7つ。「TOYOTA」(6位)、「HONDA」(20位)、「SONY」(25位)、「Canon」(36位)、「Nintendo」(40位)、「Panasonic」(78位)、「LEXUS」(90位)。自動車ブランドの強さが目立っている。
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