最も価値の高いブランドは「Coca-Cola」、トップ100に日本ブランドは7つ――インターブランド2008年調査

» 2008年09月19日 16時54分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 ブランドコンサルティング会社、米インターブランドは9月18日、2008年の国際ブランド価値ランキングトップ100を発表した。「財務」(将来ブランドがどう伸びていくか)、「ブランド役割」(収益のうちどれだけブランド効果が貢献しているか)、「ブランド力」(歴史の長さ、参入障壁の高さなどブランドがどの程度将来のリスクに耐えられるか)の3点を、2007年度末のアナリストレポートなどをもとに分析してブランド価値を金額で表した。

 トップとなったのは「Coca-Cola」で、8年連続。インターブランドでは、そのブランド価値を666億6700万ドルと計算している。以下、「IBM」が590億3100万ドル、「Microsoft」が590億700万ドル、「GE」が530億8600万ドル、「NOKIA」が359億4200万ドルと続く。トップ10では、PC販売からITコンサルティングへとビジネスモデルを変化させているIBMが、ヤフー買収問題やビル・ゲイツ氏の引退などがあったMicrosoftを逆転。また、「Google」がブランド価値を2007年より43%上げて10位にランクインした(2007年20位)。

2008年国際ブランド価値ランキング
順位 ブランド 分野 ブランド価値(億ドル) 2007年からの変化率
1 Coca-Cola 米国 飲料 666.67 2%
2 IBM 米国 コンピュータサービス 590.31 3%
3 Microsoft 米国 コンピュータソフトウェア 590.07 1%
4 GE 米国 多種 530.86 3%
5 NOKIA フィンランド 消費者向け電化製品 359.42 7%
6 TOYOTA 日本 自動車 340.50 6%
7 intel 米国 コンピュータハードウェア 312.61 1%
8 McDonald's 米国 レストラン 310.49 6%
9 Disney 米国 メディア 292.51 0%
10 Google 米国 インターネットサービス 255.90 43%

 トップ100に入ったブランドで、2007年からの価値上昇率が最も高かったのは「Google」(2007年比プラス43%)。3年連続で最も価値を向上させたブランドとなった。以下、「Apple」(同24%)、「amazon.com」(同19%)、アパレルの「ZARA」(同15%)、「Nintendo」(同13%)が続いた。

 また、2007年にランク外で2008年に新しくトップ100に入ったブランドは8つ。9月に日本にも上陸して話題になったアパレルの「H&M」(22位)、金融情報サービスの「Thomson Reuters」(44位)、ビジネス向けスマートフォンの「BlackBerry」(73位)などがある。

トップ100に入ったブランドで、2007年からの価値上昇率が高かった5ブランド
順位 ブランド名 分野 ブランド価値(億ドル) 2007年からの変化率
1 Google 米国 インターネットサービス 255.90 43%
2 Apple 米国 コンピュータハードウェア 137.24 24%
3 amazon.com 米国 インターネットサービス 64.34 19%
4 ZARA スペイン アパレル 59.55 15%
5 Nintendo 日本 消費者向け電化製品 87.72 13%

 市場の混乱にともない、金融機関はのきなみブランド価値を落としている。2007年と比較すると「citi」が11位から19位と順位を落としているほか、「Merrill Lynch」は22位から34位、「Morgan Stanley」は37位から42位となっている。

 また、トップ100にランクインした日本のブランドは7つ。「TOYOTA」(6位)、「HONDA」(20位)、「SONY」(25位)、「Canon」(36位)、「Nintendo」(40位)、「Panasonic」(78位)、「LEXUS」(90位)。自動車ブランドの強さが目立っている。

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