景気後退でも……住宅購入を検討する理由

» 2009年01月14日 17時11分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 サブプライムローン問題に端を発した金融不況の影響で、中古マンションの価格も下落基調にある。住宅を購入しようとしている人たちは、今が底値とみて買い時と思っているのか、それともさらなる下落に備えて購入を手控えているのか、どちらなのだろうか。

 住宅・不動産情報ポータルサイト HOME'Sの調査によると、2007年9月以前から住宅購入を検討していた人に「景気後退の市況を受けて住宅購入の計画に生じた変化」を尋ねたところ、「条件を変えて検討を続けている」が54%、「特に購入計画に変化はない」が33%、「しばらく様子をみることにした」が12%だった。買い控えずに検討を続ける人が全体の9割弱を占めている。

景気後退の市況を受けて住宅購入の計画に生じた変化(出典:HOME'S)

 なぜ、買い控えず検討を続けているのだろうか。買い控えていない人に「景気後退局面といわれているこの時期に、あえて住宅購入を検討(または購入)した理由」を聞くと、トップは「今は価格が下がっていて、むしろ買い時」で30.8%だった。以下、「特に理由はない」(25.6%)、「希望に合う物件がありそうだから」(14.5%)、「消費税が上がるかもしれないから」(14.4%)、「住宅ローン減税があるうちに買いたい」(13.3%)などが続いた。

景気後退局面といわれているこの時期に、あえて住宅購入を検討(または購入)した理由(出典:HOME'S)

 しかし、買い控えずにいる人でも、半数以上は当初の条件を変えて検討を続けている。「変えた条件の具体的内容」を尋ねると、最も多かった理由は「駅から遠くなる物件も検討」で15.2%だった。以下、「古い築年の物件も検討」(13.8%)、「狭い物件も検討」(11.0%)、「より郊外エリアも検討」(10.7%)、「検討エリアを変更」(7.3%)が続いた。

 インターネットによる調査で、対象は関東1都3県在住で2007年10月以降に中古住宅を購入、もしくは2007年9月以前から住宅購入(新築・中古問わず)検討を開始して現在も中古住宅購入を検討している622人。調査期間は2008年10月31日から11月1日。

変えた条件の具体的内容(出典:HOME'S)

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