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» 2009年05月11日 19時45分 公開

今、民主党の代表を辞する理由――小沢一郎民主党代表の辞任会見を完全収録(2/2 ページ)

[堀内彰宏,Business Media 誠]
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辞任の理由と今後について

 会見には200人以上の記者、20台前後のテレビカメラが押し寄せ、足の踏み場もない状況だった。小沢氏の説明が終わると、小沢氏が読み上げていたメモが記者たちに配られた。その後に行われた質疑応答では、辞任の理由や今後の政治活動についての質問が投げかけられた。

――時事通信のイシガキです。なぜこの時期に辞めるというという決断をされたのかを改めてうかがさせてください。また、「代表が離党されるのではないか」「議員まで辞められてしまうのではないか」という心配が党にあることも事実です。今後の政治活動について、代表のお考えをうかがわせてください。

小沢 第1点は皆さん自身がよくお分かりだと思います。連日皆さんが報道していますから。それによって結果として党内が不安定になったり、みんなが不安になったりしてはいけない(と思いました)。私がメディア批判の矛先の相手であるとするならば、私自身が去ることによってそれがかわされ、そしてみんなが安心して、安定して総選挙へ向けて挙党一致で戦う。そういう体制をぜひ作り上げてもらいたいし、私も一員として協力していきたい、そう思っています。

 それから今日、辞意表明をしたからといって、別に政治家を辞めるわけではありません。もうあとわずかの総選挙までの期間でございます。代表を退いても、全力で政権交代のために頑張りたいと思います。

――読売新聞のエンニュウです。辞意を決断するにいたった経緯、決断したのがいつかということを教えてください。また、今後の政治活動で「新代表を支える」ということですが、例えば総選挙対策として具体的にどのような活動をしていくおつもりなのでしょうか。

小沢 私が民主党の代表を辞するという決断をいたしましたのは、最終的に連休でゆっくり考える時間ができた時点です。

 選挙のやり方については、質問者ももう長年見ておられるはずです。選挙必勝の私自身のやり方で今後も全力で頑張ります。

――朝日新聞のマツダです。代表選挙についてですが、「どのような代表が望ましいのか」「現時点で意中の方はいらっしゃるか」についてうかがわせてください。また、衆議院選挙では代表自身が「自分自身の公認は最後でいい」ということでまだ公認をしていませんが、次期衆議院選挙で立候補されるのか、そして(立候補するとすれば)その選挙区はどうなるのか教えてください。

小沢 「辞めていく者が次の人について論ずべきではないだろう」と思っています。ましてや、まだ誰が立候補するかも分からない段階ですから、質問にはお答えいたしかねます。

 さっき言ったように、別に私これで辞めるわけではありません。次の総選挙で勝つことが私の最大の願いであり、それは日本の国にとって、国民にとって必要な政治の転換だと思っていますので、どこの選挙区であれ全力で戦い、必ず勝ち抜いてまいりたいと思っています。

――毎日新聞のワタナベです。もし「新たな執行部の中に(小沢)代表も入っていただいて、党幹部としての職を続けていただきたい」、また、参議院選挙以降、代表が中心になって選挙態勢を組んできたわけですから「選挙についての責任を持つような立場についてほしい」という要請があった場合に受けるおつもりはありますか?

小沢 まだ、私が今日辞意表明して、選挙の日どりを初めとする選挙の手続きもまだ決めていません。それは明日からです。そして、顔ぶれもどのような方が立つかさえも分かりません。ですから、新しい代表になってから(自身の役割については決まることで)、「(役職就任を望まれるように)なったらどうこうするか」という仮定の質問に今答えるべきではないと思います。

 ただ一般論として、党員である以上、みんなで決めたことは守らなければなりません。それが民主主義です。「自分は意見が反対だったから守らない」では、国会もすべて成り立ちません。反対した法律でも多数で成立すれば、それは法律です。みんなで話し合いの上、まとまれば一番いいことですが、「話し合いがつかなかった場合は多数決、選挙で決する」というのが先人の知恵であり、民主主義の基本であります。ですから、それによって選ばれたリーダーの命(めい)については、私ばかりではなく、全員が守っていかなかなければならないと思っています。

――共同通信のオカイです。(西松建設の)事件(が表に出てきて)以来2カ月以上経ちますが、代表はご自身の進退について「政権交代可能かどうかを一番判断基準にする」と繰り返しおっしゃられていました。その中で、「この状態で選挙に勝てる」「国民の理解を得られる」という判断を示されてきたと思うのですが、その発言と今日おっしゃった内容には乖離(かいり)があるような気がします。その辺の説明をお願いします。

小沢 私の話を今聞いていただき、配ったメモを読んでいただければ、何の乖離も何の矛盾もありません。民主党にとって「挙党一致、団結して力を合わせて国民に訴える」という態勢さえできていれば、「必ず国民の信頼を得られる」と思っています。

 私は今日でも「民主党は国民の理解を得られる」と思っていますが、そのことをさらに万全なものにするために、少しでもマイナスの部分はこの際自分自身が身を引くことによって、取り除いていきたい。そして何としても政権交代を実現したい。「それが国民のためであり、我々民主党の使命である」、そう考えているということです。

――日本テレビのナナオです。選挙と政権交代のための辞任ということですが、党内とそして党内だけではなく有権者からも「辞任自体が遅すぎた」「遅すぎたことによって党にダメージを与えた」という声もあります。そんな中でさらに政権交代に貢献するために、ここから先にさらに進んで離党、あるいは議員辞職ということも選択肢として考えられるのかどうかお聞かせください。

小沢 なぜ離党、議員辞職しなきゃいけないんですか?

――献金事件という献金にまつわるイメージを民主党から離すために離党すべきでないかという……

小沢 私は政治資金の問題について、一点のやましいところもありません。法律に従ってきちんと処理し、報告しています。また、今回は政治的な責任で身を引くわけでもありません。

 皆さんのお力添えのおかげで、私が3年前に代表職を引き継いだ時には1ケタ台の支持(率)だったと思いますが、今皆さんの懇切丁寧な報道ぶりにもかかわらず、20%以上の支持を持って、自民党とほぼ拮抗(きっこう)しております。私は、国民の皆さまの我が党に対する理解、そして「やはり政治は変えなくてはいけない」という理解が進んでいる証左だと思っていまして、私も微力ながらそのことに多少なりとも貢献してきたのではないかと思っています。あなたどこだっけ、会社?

――日本テレビです。

小沢 日本テレビでもよく国民の皆さんの調査をしてみてください。

――フジテレビのハセガワです。3月の西松報道以来、バッシングもあったでしょうが、同時に小沢総理を求める声も多数あったと存じます。私も地方を取材していて、多くそういう声を聞きました。「その声に応えられなかった」という無念の思いはありますか?

小沢 個人的に私を強く支持してくださる方は、私が民主党代表として総選挙に勝ち、総理大臣になることを願っていてくれたことと思います。しかし、「私自身が何になる、ならない」ということは、まったく自分にとっては問題ではありません。

 民主党を中心にして、とにかくこの長期政権、腐り切った政権を変えなくてはいけない。政権交代、それが果たされれば私自身にとっては本懐です。それ以上の期待をしてくれた支持者の方がいたとすればそれは申し訳ないことではありますが、「政権交代」「国民生活第一の政治」「国民サイドに立った政治」「日本における議会制民主主義の確立」、これが樹立されれば、少なくともそのスタートを切れるということを自分の目で確かめることができるとしたならば、それはまさに政治家の本懐、男子の本懐だと考えています。

混雑する民主党本部前
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