しかし、日本における新卒採用では、面接という場所でも動機形成を目的にしてしまう。採用担当者たちの間で流布する武勇伝を紹介すれば、そのひずみが明らかになるでしょう。「うちは、大手商社の最終まで進んだ就活生をゲットした」とか「大手広告代理店から内定が出ていた学生が、うちに来た」などです。
これらの多くは、面接と称するアセスメントのようなものを繰り返す中で、目を付けた学生を自社に入社させるために口説いた結果を自慢しているのです。新卒採用における面接のすべてがこうだとは言いませんが、そういう意図が隠されているケースもあると、就活生や、こういう問題に関心のある人たちは知っておくべきでしょう。新卒採用における面接というシステムについて議論をすると、必ず「会ってみないとその人の本質は分からない」とか「食事を一緒にしてみるとよく分かる」と言い出す人がいます。が、実態はそんなに牧歌的なものではないのです。
今回の記事に書いたように、「面接しない」ことにチャレンジする企業が登場しました。スクリーニングは事前に実力を測る仕組みで、アセスメントと動機形成は、働く現場に近い環境を提供することで実施するという形です。あくまでこの例はトライアルなので、実際にうまく行くかどうかはまだ分かりません。しかしそういう企業が少しずつでも現れはじめているということは、日本の就活が近いうちに大きく変わる兆しかもしれないと、業界の片隅にいる人間として、コッソリと注目しているのです。
3月27日16時より、サカタカツミさんが全面プロデュースするイベント、「本気と書いてマジと読むセミナー」を行います。
第1回目は 「あなたのプレスリリースはなぜ取り上げられないのか? サカタカツミ&Business Media誠 編集長が指導する、本気で役に立つ広報PR研修」。Webメディアに情報を広めたいと考えている、広報、PRを対象とするセミナーです。
テーマは「どうやったらメディアに取り上げられるプレスリリースができるのか?」。2時間の座学(実習あり)と1時間の懇親会を行います。このほか参加特典として、参加者が持参したプレスリリースを、誠編集長の吉岡が1回添削します。
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