今回の発表のポイントは、目指すべき指標を「GDP成長率」から「1人あたりのGNI」に変えたことではないでしょうか。過去10年とこれからの10年が違うのは……、
これらの環境変化の中で目指すのはGDP成長率ではなく、1人あたりのGNIであるということです。あとは、2%弱程度の労働生産性向上を実現できれば、GNI150万円増加という目標は達成できます。
2%の実質成長のためには、まず企業が稼ぐこと。そして労働生産性を向上させること。企業の海外投資を活発化させ、その成果を日本に取り込むことです。
そしてその稼いだお金を貯め込まずに、社員へ還元したり本国の配当に回したり、再投資をしたりすることです。安定的な1%程度のインフレのためには物価上昇率以上に賃金が伸びることが不可欠です。
世界銀行がまとめた2011年の1人あたりのGNIランキングでは、1位はノルウェー、アメリカが9位、日本は14位。人口が最も多い中国は76位。
(産経新聞)
人口が少なくても、生産力や技術力のある国が上位にいます。1人あたりのGNIの増加を指標に掲げたということは、日本もこれからそんな社会を目指すというメッセージなのだと思います。(川瀬太志)
※この記事は、誠ブログの世の中の動きの個人資産への影響を考えてみる:「10年後に150万円所得増は実現できる!?」〜成長戦略で見えてきた政府の方針とは?〜より転載、編集しています。
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