インタビュー
» 2013年09月11日 07時15分 公開

宋文州氏が語る、日本人が「多様性」を受け入れられないワケ仕事をしたら“やっぱりヘンな日本人”がいた(前編)(2/5 ページ)

[土肥義則,Business Media 誠]

「多様性」が広がらないワケ

宋文州さん

土肥:宋さんは1985年に日本にやって来て、北海道大学大学院に入学されました。その後は、ソフトブレーンを創業され、現在は経済評論家としても活躍されています。日本に来てから28年目になりますが、その間、日本人の間で「多様性」というものが広がっていると思われますか?

宋:全く思わないですね。

土肥:それはなぜでしょうか?

宋:教育現場を見ると、多様性が広がっていないことが分かりますよ。そもそも異文化に慣れる教育をしていませんからね。例えば、北京にある日本人学校とフランス人学校――なにが違うかご存じですか?

土肥:い、いえ、全く分からないですね。

宋:フランス人学校は、中国籍の人間でも申し込めば入学することができるんです。私の中国人の友人はフランスが好きなので、娘をフランス人学校に入学させました。彼女は中国で生まれ、中国で育っているので、フランス語は全く話せません。入学したものの、小学1年生のときはいわゆる“ゼロスタート”。でも、しばらくすると、彼女はフランス語を上手に話し始めるんですよ。つまり、フランス人学校は言葉が全く話せない子供でも、そのレベルにあった授業をしているんですね。

 そもそも人間には、環境に対応する能力が備わっているんですよ。フランス語しか通じない環境の中に放り込めば、やがてその人は適応する。

 しかし日本人学校は、外国人籍の子供を受け付けていません。では日本籍に帰化した子供の場合はどうか。日本人国籍の子供でも、日本語のレベルが低ければダメ。私の友人はこう言っていました。「仕事の関係上、いまは北京にいるが、将来は日本に帰る予定。なので子供には日本人学校で、日本語を勉強してほしいんだ」と。でも、日本人学校はその子供を拒否しました。なぜか? 理由は「日本語のレベルが低いから」。

 日本人学校のこうした発想の裏には、何があると思いますか? 私はこう思っています。日本語レベルの低い子供が入学してしまうと、他の子供の足を引っ張ってしまう。だからそうした子供は入学させたくない――。

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