第4回 無線LANアクセスポイントにかかる料金はいくら?――「N-06A」:「N-06A」の“ここ”が知りたい
FOMA N-06Aの無線LAN機能はクライアントとしての機能以外にアクセスポイントとして動作する機能も搭載している。今回はこのアクセスポイントの料金について調べた。
質問:無線LANアクセスポイントにかかる料金はどれくらいか
N-06Aの無線LANアクセスポイント機能を利用すると、ポータブルゲーム機などのWi-Fi対応機器とアクセス可能になる。この無線LANアクセスポイントを定額で利用するには「パケ・ホーダイダブル」の加入が必要。「パケ・ホーダイ」「パケ・ホーダイフル」「Biz・ホーダイ」「Biz・ホーダイダブル」の場合、上限のない従量課金になってしまうので注意が必要だ。
無線LANアクセスポイントによるパケット通信は、PCなどからインターネット接続をした場合と同じ扱いなので、パケ・ホーダイダブルを利用した場合、パケット通信料の上限は1万3650円になる。また、無線アクセスポイントとして利用する場合の接続先は、FOMAカードに登録されたcid(FOMAパケット通信接続先の管理番号)しか選択できないので(接続IDとパスワードが設定できない)、電話番号で認証が可能なmoperaUしかISPとして使用できない。なお、moperaUの「Uライトプラン」を利用する場合、別途315円/月が必要になる。
したがって、moperaUを使ってN-06Aのアクセスポイント機能の利用には、パケット通信料の1万3650円+moperaU利用料金の315円の計1万3965円が加算される。パケ・ホーダイダブルの上限額との差額はフルブラウザを利用ない場合には+9555円、フルブラウザを利用する場合で+7980円となる。
質問:データ通信端末のFOMAカードをアクセスポイントに使えるか
データ通信用の「定額データプランHIGH-SPEED」などを契約したFOMAカードも、N-06Aのアクセスポイントに利用できる。ただし定額データプラン向けのアクセスポイント設定をPCなどから行う必要があるほか、ドコモはこの使い方を推奨しておらず、具体的な設定方法は案内されていない。通信カードなどでの設定例を自己責任で流用することになる。
定額データプランHIGH-SPEEDのパケット通信料金は最大1万500円で、「定額データ割」適用時で最大6720円となる(バリュープランの場合にはそれぞれ-735円)。パケ・ホーダイダブルを利用する場合と同じく、ISPはmoperaUしか利用できないので、「U定額HIGH-SPEEDプラン」の840円/月も必要になる。したがって、定額データ割を適用しない場合は1万1340円/月、定額データ割を適用する場合は7560円が上限金額になる。
質問:他社のモバイルルーターと比べてどうか
N-06Aのほかに、バッテリー駆動で無線LANルーターとして利用できるポータブル機器は、ウィルコムの「どこでもWiFi」と、IIJとハイホーが販売する「クティオ」がある。
どこでもWi-Fiは、新規契約なら2年契約で端末代金込み1980円/月(契約月の翌月から)で利用できる。料金は格安だが通信速度は最大204Kbpsで、下り最大7.2MbpsのN-06Aと比べると見劣りする。
クティオはイーモバイル網を利用するIIJモバイルユーザーなら9870円で購入できる。IIJモバイルは1年契約で4980円/月、2年契約で3980円/月で利用可能。通信速度は下り最大7.2MbpsとN-06Aと変わらないが、現状の利用エリアは東名阪と主要都市部が中心で、地下鉄駅構内や地下街などもエリア化の途上だ。
一方、N-06Aは利用エリアは非常に広いが、先述のとおり8000~1万円程度の月額料金が必要になる。
速度、エリア、料金など「何を重視するか」を考慮して判断したい。
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