写真で見る「REGZA Phone IS04」
富士通東芝モバイルコミュニケーションズの「REGZA Phone IS04」は、シャープのIS03に続いておサイフケータイに対応する国産Androidスマートフォン。発表会場では動作する製品に触れることはできなかったが、その外観の特長をお伝えする。
KDDIが2011年春に投入予定の富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製Androidスマートフォン「REGZA Phone IS04」は、シャープの「IS03」に続いて、おサイフケータイやワンセグ、赤外線通信などの日本独自仕様に対応した端末だ。さらに特筆すべきは、IPX5/IPX7相当の防水性能を備えること。国内のAndroidスマートフォンとしては初の防水対応であり、雨や水しぶきなどを気にせず利用できるという、auケータイでは一般的になっている性能を備えるスマートフォンということになる。
通信方式は下り最大9.2Mbps、上り最大5.5Mbpsの「WIN HIGH SPEED」に対応する予定。マルチキャリア方式による高速通信が可能だ。OSはAndroid 2.1で発売されるが、Android 2.2へのアップデートは「基本的にする方向で検討している」とのことだ。
IS04は、2011年春に発売予定ということもあり、今回の発表会では動作する実機はワンセグの映像のみの展示となっていた。そのため搭載されているAndroid版のNX!UIやOcean Observation UIを確認することはできず、動作のサクサク感やタッチパネルの操作感を体験することもかなわなかった。
そこで取り急ぎ、会場で確認できた外観と、説明員に聞くことができた主な特長を紹介しよう。
やや大柄な4.0インチディスプレイ搭載のボディ
IS04のボディは、62(幅)×126(高さ)×12.2(厚さ)ミリと、「iPhone 4」やIS03よりもさらに一回り大きなサイズとなっている。縦長のフルワイドVGA(480×854ピクセル)ディスプレイを搭載するためボディが長く、横幅はドコモの「Xperia」とほぼ同じ(Xperiaは63ミリ)で、高さがさらにあるイメージだ(Xperiaより7ミリ長い)。角張ったデザインや、本体下部にメニュー、ホーム、バックの3つのキーを備える点もXperiaに雰囲気が近い。
裏面は1219万画素CMOSカメラと3.5φのオーディオジャックの部分がやや出っ張っているが、上部中央にあるため手に持ったときにはほとんど気にならない。逆にカメラ部分を手で覆ってしまうようなミスが防げそうだ。カメラの近くにLEDフォトライトと赤外線通信ポートも備える。
IS04の防水性能は、バッテリーパック周りのパッキンで実現されている。裏面のカバーは全体が外せる仕組みになっているが、防水になっているのはバッテリーのエリアのみ。カメラの周りやワンセグアンテナがある部分には水が入る設計になっている。写真を見ても分かるとおりバッテリーはかなり薄くて大きい。実物は確認できなかったが、バッテリー容量は1300mAhあるという。ストラップホールは端末の端部に用意されており、金属製の金具にひもを通す。
ソフトウェアは未完成 デモはワンセグ表示のみ
前述のとおり、今回の展示では電源が入った実機に触れることはできず、ワンセグの映像が流れている状態の端末を見ることしかできなかった。IS04はモバイルレグザエンジン3.0を搭載しており、映像処理の優秀さがセールスポイントの1つだが、映像がワンセグのものだったこともあり、あまりその美しさは分からなかった。レコーダーから高画質な映像を転送し、持ち出す機能なども備える予定なので、見逃したテレビ番組などを外出時に携帯して視聴するといった用途には向いているだろう。その性能には期待したいところだ。
UIはOcean Observation UIとNX!UIが選択可能
ユーザーインタフェースは、KDDIが主導権を握って開発したAndroid向けの共通UI、Ocean Observation UIと、富士通東芝独自のNX!UIの2種類が用意されるという。出荷時はOcean Observation UIがプリセットされており、auのAndroid端末間で似たような操作体系を実現。一方、Android版のNX!UIも富士通東芝としては力を入れて開発しており、ユーザーは使いやすいほうを選んでほしいというスタンスだ。
NX!UIは、東芝製のWindows Phone「IS02」にも搭載されていたが、Android版はこれとは別物と言っていいほど進化しているという。「よくみるWebサイト」「よく使うアプリ」といった便利機能は継承しつつ、ささらに使い勝手を向上させているとのこと。製品版で確認するのが楽しみだ。
また特筆すべき点として、日本語入力システムにAndroid版のATOKを採用することも挙げておきたい。IS02もWindows Mobile版のATOKを搭載していたように、東芝製端末は以前からATOKを採用しているが、Androidスマートフォンでも引き続きATOKを採用し、快適な日本語入力環境を目指している。
EメールやCメールに対応し、緊急地震速報も受信できるなど、基本機能も充実。発売されればシャープのIS03と人気を二分する存在になるポテンシャルを持ったデバイスと言っても過言ではないだろう。
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