auの「キャリアアグリゲーション」とドコモ新料金プランのインパクトは?:ルータープリンスの「5分で知る最近のモバイル通信&ルータ事情」(2/2 ページ)
今回はKDDIが開始した下り最大150Mbpsの「キャリアアグリゲーション」や、ドコモが6月1日から提供する「カケホーダイ&パケあえる」を取り上げる。SIM関連では、ソネットが導入したプリペイドSIMの自動販売機や、ビックカメラの格安SIM+スマホに注目した。
日本でもプリペイドSIMが自動販売機で購入可能に
→ソネット、国際空港での自動販売機ほかでプリペイド式SIMパッケージを販売をスタート
So-netは、データ通信専用のプリペイドSIMである「Prepaid LTE SIM」の販売を開始した。秋葉原にある「あきばお〜」各店、BOOK OFF 新宿西口店などの店舗での販売するほか、大阪の関西国際空港では日本初となる自動販売機による販売も開始し、日本を訪れる外国人旅行客でも気軽に購入できるようになった。
Prepaid LTE SIMは、100Mバイトタイプが3000円(税込)、500Mバイトタイプが5000円(税込)と、SIMカードの価格そのものは少々割高になっているが、関西国際空港の自動販売機など「空港でSIMが買える」環境が日本でも整いつつあるのは歓迎したい。データ通信専用SIMなので本人確認は不要。アクティベーションが不要なのも、手軽に使えてうれしい。
ほかに、成田空港第1ターミナルと第2ターミナルのモバイルセンター、北海道の新千歳空港(2014年5月末から)などでの販売も予定しており、日本の空港でもSIMカードの販売箇所が広がってきている。
格安SIM+スマホの販売も増加
→ビックカメラが格安スマホ 端末込みで月額2830円から、Nexus 7は2580円
MVNO関連のサービスでは、格安SIM+スマートフォンの組み合わせで月額3000円以下のセット販売が好評だ。
きっかけとなったのは、日本通信とイオンが連携して販売した「Nexus 4」だ。毎月の通信料+スマートフォン本体代金(割賦)の合計金額が2980円(税別)で、大手キャリアの提供するサービスよりも割安感が高いことから大きな反響があった。日本通信の三田社長のTwitterによると、「購入者の多くが60歳以上」のようで、新たなマーケットが開拓できているようだ。
日本通信×イオンに続いて、家電量販店のビックカメラも4月18日から通信料と端末代込みで2830円(税別)からのスマートフォンを台数限定で販売している。SIMフリーのスマートフォン「FleaPhone」やタブレット「Nexus 7」などをセットで販売する。
これらのサービスの特徴は、従来のMVNOサービスで主力となっていた「データ通信専用」サービスではなく「音声通話対応」サービスであること。日本通信のスマホ電話SIMや、ビックカメラのBIC SIMはMNPにも対応しているので、現在契約中の携帯電話の番号そのままで、MVNOへ乗り換えて料金を抑えられるようになる。データ通信は容量や速度制限などのデメリットはあるが、毎月の通信料を抑えたいユーザーには魅力的な選択肢となるだろう。
一方、セット販売されるFleaPhoneはスペックがやや低いので、スマホのスペックに妥協できないという人は、MVNOの提供する通信サービスと、使用するスマートフォンを別々に購入するパターンがいいだろう。
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