「iOS 8」をさっそく使ってみた――進化/変化したポイントを速攻レビュー:iOS 7からココが変わった(4/4 ページ)
いよいよ配信された「iOS 8」。メジャーバージョンアップと言うことで、さまざまな新機能が追加されたが、実際の使い勝手はどうか? iPhone 5sにインストールしてみたので、さっそくチェックしてみた。
iPadで通話OK、テザリングが簡単になる「Handoff」
iPhone、iPad、Macで作業や引き継いだり、機能を連携させたりできる「Handoff」も、iOS 8の見どころだ。今回は着信の転送と「Instant Hotspot」を、iPhone 5sとiPad Airで試してみた。
iPhoneとiPadが同じWi-Fiネットワークに接続しているときにiPhoneに電話がかかってくると、iPadも(ややタイムラグがあるが)ほぼ同時に着信し、iPadで「応答」を選ぶと、そのまま電話に出られる。自宅ではiPhoneではなくiPadを使っている人も多いだろうから、着信を逃すことが減りそうだ。iPadで応答した場合は、必然的にスピーカーフォンとなる。
ちなみに、以前使っていて同じくiOS 8にアップデートしたiPhone 5(SIMなし)でも、この機能は利用できた。
Instant Hotspotは、iPhone側でテザリングの開始設定をすることなく、iPadやMacからiPhoneに接続できる機能。iPadの場合、「設定」から「Wi-Fi」を選ぶと、「インターネット共有」という項目にiPhoneの名前(○○のiPhone)が表示される。これをタップすると、iPhoneのテザリングが自動でオンになり、iPadでインターネット接続ができる。外出先でより手軽にiPadでネットを使えるようになるので便利だ。こちらも、以前使っていて同じくiOS 8にアップデートしたiPhone 5(SIMなし)でも「設定」→「Wi-Fi」にiPhoneの名前が表示され、接続できた。
Spotlight、設定、Siri、メール、App Store……その他の変更点
- 画面を上から下にスワイプすることで、端末に保存されているさまざまなデータを検索できる「Spotlight」も拡張された。入力した単語に関連するWikipediaの要約記事が検索画面に表示される。
- ニュース、iTunes Store、App Store、iBooks Store、おすすめのWebサイトの表示も可能になった。
- Safariと連携し、Spotlightの検索候補をSafariの検索窓で表示することも可能になった。例えばApp Storeで配信されているアプリに関連するキーワードを入力すると、該当アプリのApp Storeページを案内してくれる。
- iOS 7と異なり、壁紙と明るさの設定が分かれている。「画面表示と明るさ」からは、明るさと、(iOS 7では「アクセシビリティ」にあった)文字サイズの変更と文字を太くすることが可能だ。
- 「使用状況」→「バッテリーの使用状況」から、1時間以内にどのアプリがどれだけバッテリーを消費させたかを確認できる。
- iOS 7とのプリインストール壁紙の違いは以下のとおり。動きのある「ダイナミック」の壁紙は変更されていない。
- 充電中に「Hey Siri」と話しかけると、ホームボタンを長押しせずに音声だけでSiriが起動する。利用するには「設定」→「一般」→「Siri」から「"Hey Siri"を許可」をオンにする必要がある。
- Siriが「ストリーミング音声認識」を新たに備え、音楽の再生中に「この曲は何?」「流れている曲は何?」などと尋ねると、「Shazam」アプリを利用して曲名を答えてくれる。さらに、その曲を購入できるiTunes Storeへ誘導してくれる。Siriのコメントも何パターンかあって面白い。
- 「メール」アプリの操作性も拡張され、受信メール一覧でスワイプして開封済みにしたり、フラグを付けたりできる。
- Eメールの本文に予約、フライト確認書、電話番号の記述を認識すると、通知が表れ、これをタップすると、カレンダーに予定を追加したり、連絡先に電話番号を追加したりできる。
- 「iCloud」から「ファミリー共有」の設定が可能になる。
- App Storeで新たに「コンテンツ」タブを設け、カテゴリーごとに人気アプリを簡単に探せるようになった。
- FaceTimeオーディオで割り込み通話が可能に。
このほかにも、サードパーティー製の文字入力アプリが使えること、ファミリー共有、iCloud Drive、ヘルスケアアプリなど、まだまだiOS 8の新機能は語り尽くせないほどある。引き続き、気になったポイントはレビューしていきたい。
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