SIMフリーの「iPhone SE」に大手キャリアのSIMを挿したらどうなる……?:予想外の結果も(2/3 ページ)
「iPhone SE」は、日本の大手キャリアのLTE・4G/3Gネットワークに幅広く対応している。SIMロックフリー版であれば、どのキャリアのSIMカードを入れても正常に動くはず……。大手キャリアのSIMカードを手当たり次第に入れて検証してみよう。
ソフトバンク:“iPhone用”のUSIMカードじゃないとダメ
ソフトバンクは、端末の種類によってSIMカード(USIMカード)を区分している。今回は、Androidスマホ用の「スマートフォン NFC nano USIMカード(2)」と、iPhone 5s/5c用の「nano USIMカードA(C)」の2枚を試してみることにする。
まず、Androidスマホ用SIMカードを入れてみる。ドコモとauのSIMカードはAndroid端末とひも付いた回線だったが、iPhone SEでも使えた。それもあり、ソフトバンクのAndroid用SIMカードでも大丈夫ではないか……と期待が高まる。
少し待つと、通信インジケーターに「3G」と表示された。しかし、待てど暮らせど「4G」になる気配がない……。データ通信をしてみようとすると、「モバイルデータ通信サービスに加入していません」と表示され、データ通信もできない。どうやらAndroidスマホ用SIMカードでは、SoftBank 4G LTE/4Gネットワークに接続できないだけではなく、3Gを含めたデータ通信も利用できないようだ。ちなみに、音声通話とSMSは問題なく利用できる。
続いてiPhone 5s/5c用SIMカードを入れてみる。
しばらくすると、通信インジケーターに「4G」の表示が現れた。Webブラウジングしてみると、データ通信もしっかりできる。音声通話やSMSも問題なく使うことができた。
ただし、この回線では「テザリングオプション」を契約していないためインターネット共有を開始できなかった。また、SIMカードがiPhone 5s/5c用ゆえにVoLTEも利用できなかった。iPhone SEでVoLTEを使いたい場合は、iPhone 6/6 Plus以降のiPhone用の「nano USIMカードA(C2)」(以下、「iPhone 6/6 Plus以降用SIMカード」)に交換の上、「VoLTEオプション」を契約しよう。電子メールについては、「softbank.ne.jp」のメール(旧J-PHONE・Vodafoneのメールを含む)は特に設定せずに利用できる。「i.softbank.jp」メールは、別途設定が必要となるので注意しよう。
なお、今回の検証ではiPhone 5s/5c用SIMカードでも通信は正常に行えたが、ソフトバンクでは動作を保証していない。保証対象となるiPhone 6/6 Plus以降用SIMカードへの交換に当たっては、手数料がかかる場合があるので注意しよう。
Y!mobile:利用するには「構成プロファイル」のインストールが必要
Y!mobileの「スマホプラン」は、ソフトバンクと同じエリアで使えて、月額料金がより安い上に、SIMカード単体での契約がしやすい(参考記事)ことから、SIMロックフリースマホとの相性は比較的良好だ。
最近では「iPhone 5s」も取り扱い始めたこともあり、「SIMロックフリーのiPhone SEとも相性は抜群だろう」と勝手に思いつつ、スマホプランのSIMカード(USIMカード n111)を入れてみる。
すると、キャリアインジケーターは「SoftBank」と、通信インジケーターには「3G」とそれぞれ表示された。Y!mobileとソフトバンクはネットワークが一体化しているため、ここまでは予想通りだ。通話とSMSを試してみると問題なく行える。
だが、データ通信をしようとすると、ソフトバンクのAndroid用SIMカードと同じくデータ通信が始まらない。しかし、ここで諦めてはいけない。実は、Y!mobileはSIMロックフリーのiPhoneやiPadのために「構成プロファイル」を配布している。
上記のFAQサイトから構成プロファイルをダウンロードしてインストールすると、端末単体でのデータ通信が可能となった。通信インジケーターも「4G」に“昇格”した。なお、構成プロファイルのインストール時は別途Wi-Fi(無線LAN)によるインターネット接続が必要となる。
ただし、FAQサイトに記載の通り、Y!mobileでは「テザリングオプション」の契約の有無を問わず、テザリングを利用できない。また、「VoLTEオプション」の契約の有無を問わず、VoLTEを有効にすることもできない。注意しよう。
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