野村ケンジプロデュース
は・じ・め・てのアナログレコード♪ ――ハイレゾ音源と比較してみた(3/3 ページ)
ところで回転数が2種類あるのはなぜですか?
本当はもっとたくさんあったんだ。初期の規格で78回転のSP盤(Standard Play)というのが存在したけど、収録時間が短すぎてLP盤(Long Play)が出てきて置き換えられた。アナログレコードが音楽流通の主役だった1980年代半ばまでは、33 1/3回転のLP盤がアルバム、45回転のEP(Extended Play)盤がシングルという形で住み分けられていたね。ほかにも16回転なんていうレコードもあったけど、基本的には33 1/3回転と45回転の2つが再生できればいい。
アルバムをLP、シングルをEPと呼ぶのはアナログレコード時代の名残なんですか
そう。もっとも最近発売されたアナログ盤では、アルバムでも音質を重視して45回転にしているケースもある。そのぶん枚数は増えるけど、音質的には有利なのでプレミアム感も増すよね。
最後に野村氏宅の巨大なスピーカー(TAD)でもいくつかの音源を試聴する。ハイレゾ音源はもちろん、アナログレコードも音が格段にスケールアップして聴く者に迫ってきた。改めて2人に感想を聞くと、「アナログレコードって、こんなに良いものだったのか、と驚きました」と口をそろえる。「ハイレゾのほうがきめ細かいのですが、その分、無意識に構えてしまう部分があります。細かい音を何だろうと分析してしまったり……。一方でアナログレコードはリラックスして聴けます。ヘッドフォンでいえばモニター向けとリスニング用の違いに近いかも。とりあえず、アナログのほうが圧倒的に眠くなりました」(福山)
眠くなるのは、音が“心地よい”証拠。2人が気に入った大きなジャケット、煩雑だからこそ面白い調整、そして調整や機材のグレードアップにリニアに応えてくれる奥深さ。そんな趣味性の高さも合わせ、アナログレコードが支持され続けている理由が少し分かったような気がした。
アナログレコードの場合、調整によって音がずいぶん変わってくるから面白い。これを面倒と感じるか、醍醐味と感じるかが分かれ目かな。
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