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著作権信託で初の映画ファンド、松竹「阿修羅城の瞳」で

» 2005年03月28日 20時10分 公開
[ITmedia]

 松竹は3月28日、劇場用映画の著作権信託によるファンドを組成すると発表した。改正信託業法を受け、国内初の知的財産権信託による資金調達事例となる。

 4月16日公開の「阿修羅城の瞳」が対象。総事業費約13億円のうち、同映画製作委員会への松竹の出資比率分に応じた著作権持ち分を信託設定し、信託受益権に転換。その一部を機関投資家向けに私募形式で販売する仕組みだ。信託設定はジャパン・デジタル・コンテンツ(JDC)が受託者となって行う。

 松竹は映画製作の資金調達法として(1)自己資金、(2)製作委員会、(3)匿名組合方式の3方式を活用してきた。これに信託スキームを加えることで機関投資家からも幅広く調達することが可能になる。

 改正信託業法では、これまで金銭や動産、土地などに限定していた信託受託財産を、財産権一般に拡大。著作権や特許権などの知的財産の受託も可能になった。

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