MicrosoftやAdobe Systemsら世界の大手ソフト会社で構成するBusiness Software Alliance(BSA)は5月18日、2004年の日本国内ソフト違法コピー率は28%と前年から1ポイント減ったものの、損害額は17億8700万ドル(約1900億円)と前年を上回り、世界ワースト6位だったと発表した。
世界全体の違法コピー率は前年比1ポイント減の35%、損害額は326億9500万ドル(約3兆5000億円)だとした。違法コピー率上位3カ国はベトナム(92%)、ウクライナ(91%)、中国(90%)。低率トップは米国(21%)だったが、市場規模と物価水準から損害額トップも米国で、66億4500万ドルだった。
・高違法コピー率上位10カ国
国名 | 率 |
---|---|
ベトナム | 92% |
ウクライナ | 91% |
中国 | 90% |
ジンバブエ | 90% |
インドネシア | 87% |
ロシア | 87% |
ナイジェリア | 84% |
チュニジア | 84% |
アルジェリア | 83% |
ケニア | 83% |
・低違法コピー率上位10カ国
国名 | 率 |
---|---|
アメリカ | 21% |
ニュージーランド | 23% |
オーストラリア | 25% |
スウェーデン | 26% |
イギリス | 27% |
デンマーク | 27% |
スイス | 28% |
日本 | 28% |
フィンランド | 29% |
ドイツ | 29% |
・違法コピー損害額上位10カ国
国名 | 金額(単位:100万ドル) |
---|---|
米国 | 6645 |
中国 | 3565 |
フランス | 2928 |
ドイツ | 2286 |
イギリス | 1963 |
日本 | 1787 |
イタリア | 1500 |
ロシア | 1362 |
カナダ | 889 |
ブラジル | 659 |
日本の違法コピー率は若干低下したものの、損害額は2003年の16億3000万ドルから増えた。BSAは「経営者が、自社には違法コピーは存在しないと思い込んでいるケースが多い」とし、企業の違法コピー再点検を促すキャンペーン」を全国5地域で展開している(関連記事参照。
調査はIDCが担当。「調査年に稼働しているPCにインストールされたソフトの総数」から「同年に正規出荷されたソフト数」を引いた数を違法コピー数とし、「同年にインストールされたソフト総数」で割った百分率として算出したという。PC、ソフト、ライセンス出荷数についてIDCの独自モデルを使用したとしている。
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