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「WGAはスパイウェアではない」――Microsoftが釈明

» 2006年06月10日 07時17分 公開
[ITmedia]

 ユーザーのコンピュータにインストールされているWindowsが正規版かどうかを確認する「Windows Genuine Advantage」(WGA)プログラムをめぐり、米Microsoftはこのツールはスパイウェアではないと強調するとともに、ユーザーの不満に応えて変更を施す予定だと表明した。

 WGAプログラムは海賊版対策として昨年7月に導入され、今年4月には試験プログラムを拡大して、海賊版のWindows XPを使っているコンシューマーに対し警告が表示されるようになった。

 同プログラムはWindows XPが正規版かどうかを確認する「WGA Validation」と、正規のWindows XPを使っていないユーザーに警告を表示する「WGA Notifications」で構成される。

 Microsoftによれば、WGA Validationではユーザーのシステム情報がMicrosoftに送信される。WGA NotificationsではMicrosoftと定期的にコンタクトを取り、ユーザーのログイン直後に新しい設定ファイルがあるかどうかをチェックして、もしあればそのファイルをダウンロードしてくる。ダウンロードされるのは新しい設定ファイルに限られ、それ以上の情報がMicrosoftに送られることはないと同社は強調している。

 こうした機能はスパイウェアと言えるのではないかとの指摘も浮上。これに対しMicrosoftでは「WGAはユーザーの同意を得てインストールされ、適切なライセンスがない場合にユーザーに通告することのみを目的としている」と説明し、「WGAはスパイウェアではない」と言明している。

 一方でパフォーマンス関連の不満に応え、Microsoftはこの機能に変更を加えて新しい設定ファイルのチェックは14日に1度だけにすると表明。WGAの次のリリースでこの変更を加える予定だという。さらに、年内に世界各国でWGA Notificationsを立ち上げる際には、この機能は停止させると説明している。

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