8月初めから、Windows Vista Service Pack(SP)1のβ版がPirate BayなどのBitTorrentサイトに出回り始めていた。8月24日ごろの週末には、これらのサイトに新たなβ版が現れた。
最初のSP1β版は、8月初めに3.2GバイトのDVD ISOとしてハッカーサイトに登場した。このバージョンはフルバージョンのWindows Vistaをインストールするのにしか使えなかった。これ自体は、SPというよりは、提案されたパッチのテストプラットフォームだった。だが最近流出したばかりのバージョンは、システムアーキテクチャーにもよるが、約200Mバイトの圧縮ファイルを展開すると、約684Mバイトのインストレーションプログラムになる。冒険心のあるVistaユーザーは、これを使って自分のVistaシステムをSP1βにアップデートできる。
このβには「Vista updates installer 32bit-Pre-sp1-Aug25th-2007」というラベルが付いている。「Vista 64bit (x64)Updates installer sp1 preview August 24th 2007」というx64バージョンもある。いずれのバージョンも自らを「Vistaパフォーマンス、互換性、信頼性パック」と称している。Vistaのアップデートのほかに、このパッチにはAdobe Flash PlayerとSun Javaの最近のバージョンも入っている。
このβをよく見てみると、プラットフォームに関係なく、「Build: 6.0.6001.16633(longhorn.070803-1655)」という名前が付いていることが分かる。インストールすると、少なくともパッチを適用したVista Ultimateのバージョンの1つでは、Vista Ultimate Service Patch 1 v165を実行していると表示される。
現時点では、このSP1βがVistaに加える改善点についてはほとんど情報がない。Vistaユーザーはハード、ソフト、品質全体などについて多数の不満を訴えており、修正すべき問題は多数ある。おそらくSP1は、そうした問題に対処するだろう。
企業はVistaのリリース以来、少なくともVista SP1のリリース予定を明らかにするよう求めてきた。Vistaに問題があることは周知だが、それとは無関係に、企業は「.0」リリースのOSに移行することに消極的だ。
Microsoftはアナリスト、マスコミ、顧客から問われても、SP1について堅く口を閉ざしてきた。同社はSP1よりも、2010年に出るVistaの後継版Sevenの話をすることにずっと関心を持っているようだ。
だが今回、Vista SP1のα版あるいは早期β版と思われるものが流出したことで、Microsoftはようやく、少なくとも待望のSP1のリリース日を発表する用意をしているだろう。正式版投入前に、「公式」Vista SP1βを提供する可能性も高そうだ。
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