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GoogleとYahoo!、WebメールをSNS化へ(1/2 ページ)

» 2007年11月22日 12時59分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 GoogleまたはYahoo!が自社のWebメールユーザーの巨大なネットワークをソーシャルネットワーク化して、ユーザーが個人のプロファイルを表示したり、ほかのユーザーと交流したりできるようにしたら、一夜にしてFacebookやMySpaceの強敵になるだろう。

 そうなればGoogleまたはYahoo!、あるいはその両方は、瞬く間に大手ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)よりも大きなユーザー基盤を手にし、IBMのSNSソフトLotus Connectionsのように電子メールプラットフォーム基盤の強みも持つことになる。

 このアイデアはYahoo!幹部が示したものだ。この幹部は同社がYahoo! Mailをよりソーシャル化して価値を高める方法を検討していることをNew York Timesに明らかにし、アナリストの間で憶測を呼んだ。

 Yahoo!のコミュニケーション・コミュニティー担当上級副社長ブラッド・ガーリングハウス氏は、同社は電子メール送信者のランク付けやアドレス帳とプロファイルのリンクに取り組んでいるとNew York Timesで語った。

 電子メールプラットフォームで、ユーザー同士の関係、つまりソーシャルグラフを幾らか意識してもらうことがその主眼だ。電子メール受信者が、リンクをクリックして送信者のプロファイルを見られるようになれば理想的だ。

 Yahoo!のガーリングハウス氏は、これを「Inbox 2.0」という構想の一部と表現した。同様に、Googleの製品管理ディレクター、ジョー・クラウス氏も、iGoogleをもっとソーシャル化する機会はあるとコメントしている。アナリストらは、この計画を企業向けとして支持している。

 IDCのアナリスト、レイチェル・ハップ氏は11月19日にeWEEKに、電子メールプラットフォームをソーシャルネットワーキングプラットフォームに変えることには大いに意味があると語った。電子メールプラットフォームは、ユーザーが自分の人間関係にかかわる情報を保存する場所だからだという。Gilbane Groupのアナリスト、ジェフ・ボック氏も同意見で、電子メールクライアントの件名、フォルダ、スレッドは、ビジネスネットワーク――「ソーシャルネットワーキングという挽き臼に入れる穀物」――を表すとしている。

 例えばGmailは、複数のメッセージスレッドを1つの記録にまとめており、IBMのLotus Notes MailやMicrosoft Outlookでよく見られるような、メッセージが散らかった状態は少なくなっていると、ボック氏は19日のブログで述べている。

 一方、Lotus ConnectionsはWebベースの社内ディレクトリと、社内のコミュニティーに関連するタグクラウドを含む。GoogleとYahoo!はこうしたWeb2.0技術を取り入れて、同様のロケーションやタグ付けの技術をWebメールアプリケーションに利用するかもしれない。

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