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眼鏡型ディスプレイにタイムリーな情報配信 オリンパスと中央大が実験

» 2008年02月25日 17時41分 公開
[ITmedia]

 オリンパスは2月25日、ヘッドマウントディスプレイ「モバイルEye-Trek」を活用し、歩いているユーザーに自動的に地域情報を配信するシステムの実証実験を都内で始めると発表した。

photo 実証実験のイメージ

 実験は中央大学と共同で、文京区内で2月下旬から行う。同大の学生約50人が、モバイルEye-TrekやGPS、加速度センサー、心拍数を測定するセンサーなどを装着して歩く。同大学・理工学部の加藤研究室が開発した感性工学エンジンを活用。体に付けたセンサーが読み取った心拍数や運動状況、位置といったデータをサーバに送信すると、感性工学エンジンがユーザーの状態を判断し、ユーザーの状態に合わせたスポット情報を提示する。

 例えば、ユーザーの状態を「疲れている」「空腹」などと判断すると、スポット情報のデータベースから、自動で周辺のレストラン情報を抽出し、HMDに表示するという。

 今後は使える範囲を広げ、2012年をめどに実用化を目指す。

photo,完全ワイヤレス化した眼鏡型ディスプレイ「モバイルEye-Trek−慧眼−」

 実験で活用する「モバイルEye-Trek」は、眼鏡に装着可能なウェアラブルディスプレイだ。

 今回の実験には登場しないが、HMDとしては世界初の完全ワイヤレス化となる「モバイルEye-Trek−慧眼−」も開発済み。瞳孔の約半分の面積の光学バーに映像を表示する「瞳分割シースルー光学系」を採用したのが特徴。外界の視界を100%確保できる上、半透過鏡が不要なため液晶ディスプレイの光を効率よく利用でき、低消費電力でも明るい映像を表示できるという。

 50センチ先に3.8型(対角約10センチ)の画面を表示する。駆動時間は8時間(3分中30秒間表示の場合)。重さは電池込みで91グラム。

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