インターネットのドメイン管理組織ICANNは、6月末に起きたドメイン乗っ取り被害に関する事後報告を公表した。
この事件ではicann.comとiana.comを含む多数のドメイン名が別のDNSサーバにリダイレクトされ、ICANNのWebサイトを閲覧しようとしたユーザーが攻撃者のWebサイトに誘導される仕掛けになっていた。ただし影響を受けたのはミラーサイトのみだったとICANNは強調している。
原因は、ICANNがドメイン登録に利用しているレジストラのシステムが攻撃を受けたためだと判明。このレジストラからの報告で、攻撃はソーシャルエンジニアリングの手口と技術的な手口を組み合わせた高度なものだったことが分かったという。
リダイレクトは20分以内に解除されたが、インターネット全体に解除が行き渡るまで、最大で48時間かかった可能性があるとしている。また、この事件とは別にICANNのブログに対しても、人気ブログソフトWordpressの脆弱性を突いた攻撃があったという。このためブログを一時的に停止して分析調査を実施し、Wordpressのパッチを適用して対処した。
ICANNは再発防止のため、事件後に新しいセキュリティ措置を導入。さらに、現行のセキュリティ措置について改善すべき点がないかどうか、見直しに着手したとしている。
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