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Google、出版社の「ただ乗り」批判に反論

» 2009年07月16日 12時59分 公開
[ITmedia]

 検索エンジンはコンテンツにただ乗りしているとする出版社の批判に対し、米Googleが、検索エンジンはビジネスチャンスをもたらすと反論した。

 新聞社や雑誌社が加盟する欧州出版社評議会(EPC)は7月9日に発行した声明文で、インターネットでは出版社や放送局のコンテンツが無断で利用されており、コンテンツ制作者が利益を得られていないと主張した。検索エンジンなどのアグリゲーターが「われわれの知的財産から巨額の利益を上げている」とも批判した。

 「多数のプロバイダーが作家、出版社、放送局の成果を対価を払わずに利用している。長い目で見ると、これは高品質のコンテンツの制作と、独立したジャーナリズムの存在を脅かす。このため、われわれはインターネット上での知的財産の保護の改善を強く求める」と同団体は訴えた。

 Googleは、こうした出版社の主張に賛同の意を示しつつも、同社の検索エンジンは出版社にとってプラスになると反論している。Google Newsでは現在、2万5000社を超える報道機関がコンテンツを提供しているが、これらの機関は、ユーザーに自分たちのコンテンツを「見つけて、読んでほしい」からそうしていると同社は主張している。

 「Googleは毎月10億人を超える消費者を新聞社のサイトに送り込んでいる。こうしたアクセスは新聞社にとってビジネスチャンスとなる。魅力的なコンテンツで読者を引きつけ、広告収入を得たり、購読者を獲得するチャンスになる」

 また同社は、「出版社はWeb上のコンテンツを完全に管理できる」とも主張し、検索インデックスにコンテンツを載せられたくなければ、検索ボット避けのコードをサイトに加えるだけでいいと説明している。

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