米Microsoftがコンピュータのパフォーマンスへの影響を理由に、特定のファイルとフォルダをウイルス対策ソフトのスキャン対象外とするよう勧告したことに対し、Trend Microが12月21日のブログで懸念を表明している。
Microsoftは技術文書で、特定のファイルとフォルダを指定してウイルス対策ソフトでスキャンしないように促した。これらファイルに感染の危険はなく、スキャンすればパフォーマンス上での深刻な影響が出る可能性があるとしている。
Trend Microにはこれについてユーザーから問い合わせがあり、調べた結果、確かにWindows Updateと一部のGroup Policy関連ファイルをスキャンの対象から外すのは、システム高速化という点では理解できるが、その事実が公表されたという事実は懸念されるとの結論に達したという。
Microsoftの勧告に従ったとしても現時点で重大な危険があるわけではないが、潜在的には大きな危険をはらんでいるとTrend Microは主張。攻撃側が戦略的に、スキャン対象外に指定されたフォルダの中に悪質なファイルを保存させたり、スキャンされないファイル拡張子を利用する可能性もあるとしている。
こうした理由から、特定のファイルやフォルダをスキャン対象から外せば、システムの速度が落ちるよりもはるかに重大な結果をもたらすこともあり得るとTrend Microは危惧。どうしてもそうしなければならない理由がない限り、ファイルをスキャン対象から外すことはやめた方がいいとの見解を示している。
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