セキュリティ企業の米McAfeeは1月12日、スパムメールの動向に関する月例報告書をまとめ、中国発のスパムの動向や、スパムに利用されやすい有名人のランキングを発表した。
報告書によると、スパム流通量は2009年10月初旬以降に減少傾向をみせたが、12月中旬になってPfizerの医薬品格安販売をうたった中国発のスパムが急増したため、一転した増加になった。
こうしたスパムは従来、中国の「.cn」ドメインを使った不正サイトなどにユーザーをおびき寄せるものが多数を占めていた。しかし中国は12月、ドメインの登録条件を厳格化する法律を制定。これによって今後はスパムによる「.cn」利用が難しくなるかもしれないとして、McAfeeは中国の対応を評価している。
一方で、スパムが中国ドメインから無料ホスティングサイトにシフトする傾向も見られるといい、Microsoftが運営するlive.com、Googleのblogspot、livejournal.comといったブログやソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を使ったスパムが増えたほか、Webホスティング企業が提供する無料サービスの利用も急増した。
スパムの内容を見ると、依然として注目の話題や人物に便乗する傾向が強く、2009年を通してスパムに最も多く登場した有名人は男性がバラク・オバマ米大統領、女性は米女優のアンジェリーナ・ジョリーだった。
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