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ダブルクリック、トランスコスモスが吸収合併 米Googleとの係争決着

» 2010年01月26日 17時02分 公開
[ITmedia]

 ダブルクリックは1月26日、米Googleにネット広告配信事業を譲渡すると発表した。Googleによる米DoubleClick買収に伴い、日本国内の事業をめぐって両者間で係争が生じていたが、Googleが譲渡対価として4500万ドルを支払うことで決着した。譲渡と同時にダブルクリックはトランスコスモスが吸収合併する。

 ダブルクリックはDoubleClickからネット広告配信技術「DART」の国内独占ライセンスを受けて1997年から事業を展開。2007年にDoubleClickをGoogleが買収し、昨年、ダブルクリックに対しGoogleが契約解除を通告。ダブルクリックは解除の差し止めを求めて仮処分を申し立て、仲裁手続きを進めていた。

 だが「係争が事業に与える悪影響等を総合的に勘案」した結果、Googleから相当の対価を受け取ることで決着させ、Web分析事業などに経営資源を集中することが利益になると判断。係争の終了と事業譲渡、対価の授受で両社が合意した。

 ダブルクリックは、トランスコスモスが株式交換方式で完全子会社化し、3月30日付けで吸収合併する予定。大証ヘラクレスの上場は廃止となる。DART事業の人員はトランスコスモスからGoogleに出向させる予定。

 

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